Tone CenterレーベルのJeff Beckトリビュートだが...
"Freeway Jam to Beck and Back" Various Artists (Tone Center)
おなじみTone Centerレーベルのトリビュート・シリーズの最新作はJeff Beckである。私は昔から結構なJeff Beck好きであるが,それは決して衰えることのないKeith Richardsと並ぶロッカーとしての雰囲気や,ギター一本で勝負するそのスタイルに男気を感じてしまうところからと言ってもよい。もちろん,ギター・サウンドが好きだからというのが一番の理由であるが,それにしてもカッコいいオヤジである。
ということで,多彩な顔ぶれによるJeff Beckトリビュートであるこの作品も,ミュージシャンの間でも,そうしたBeckへのリスペクトが顕われているものとは思うのだが,作品としてはあまりよろしくない。何が問題か。相応のミュージシャンを集めたリズム・セクションがバッキングを務めているにもかかわらず,音があまりに軽いのである。それゆえにJeff Beckの音楽が持つヘヴィネスというものが全く失われ,有名ギタリストたちが,Jeff Beckの曲を軽く弾いているだけにしか聞こえないのには失望させられてしまった。これなら以前発売された"Jeffology"というロック系ギタリストによるトリビュート盤の方がはるかにましであったように思える(どこへ行ったかわからんのではっきりとは言えないが...)。
救いはMike Sternが弾く"Diamond Dust"である。曲のよさとMike Sternの個性がある程度マッチしていて,これはそれなりに楽しめる。また,(ジャム・バンド系)John Scofieldらしさが横溢する"Over Under Sideways Down"もそれなりに楽しめるが,私がジョンスコに求めるのはこうした世界ではない。最悪なのはプロデューサー,アレンジャーも兼ねるJeff Richmanが弾く"El Becko"である。同じJeffでもBeckオヤジとは大違いのこのギタリストのせいで,このアルバムはくだらないものになってしまったと言いきってしまおう。はっきり言って私が聞いたいくつかのTone Centerのトリビュートものの中では最悪の出来。星★☆。こんなもんを聞く暇があるなら,Jeff Beckのアルバムを聞いている方がはるかに有益な時間が過ごせる。
Personnel: Steve Morse(g), John Scofield(g), Eric Johnson(g), Adam Rogers(g), Jeff Richman(g), Mike Stern(g), Warren Haynes(g), Chris Duarte(g), Greg Howe(g), Walter Trout(g), Mitchel Forman(key), Stu Hamm(b), Vinnie Colaiurta(ds), Simon Philips(ds)
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コメント
フィリピンからこんにちは。こうぞうです。
このCD実は小生も持っており、実はおもしろがって聴いていたのですがかなり厳しい評価で少々びっくりしました。
でもよく考えてみるとそちらの評価の方が的確かも。小生BECKの聞き込みが足りないのかな。
投稿: こうぞう | 2008年1月30日 (水) 10時39分
こうぞうさん,お久しぶりです。
いろいろな見解があるのは仕方がないと思います。好き嫌いの問題もありますし。ただ,私がJeff Beckの音楽に感じる魅力をこのアルバムからは私は感じられなかったということだと思います。
もちろん面白い演奏もあるとは思っていますが,期待ほどではなかったというのが自分として悔しいのかもしれません。
引き続きよろしくお願いします。
投稿: 中年音楽狂 | 2008年1月30日 (水) 23時08分