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2008年1月25日 (金)

Dori Caymmi:なごみのブラジリアン・フュージョン

Dori "Kicking Cans" Dori Caymmi(Qwest)

以前,Toninho Hortaについて書いたとき,私はこのアルバムが結構好きなのだと述べた。久し振りにこのアルバムを聞いてみたが,やはりこれは何とも心地よいものであった。

このアルバムは1993年にDori Caymmiが何とQuincy JonesがオーナーのQwestレーベルに,結構豪華なソロイストを迎えて発表したおそらくはアメリカ市場を強く意識したアルバムである。よって曲名も全て英語である。アルバムのタイトルは「缶蹴り」である。何のこっちゃという気がしないでもないが,どことなく郷愁を誘うという考え方も可能か。

ところで,QuincyとCaymmiというのはなかなか結びつきそうにないコンビネーションだが,QuincyがCaymmiの父のDorival Caymmiの音楽を聞いて感銘を受けたと話したのをきっかけにするものとライナーには書いてあるが,まぁそうした背景情報はさておいてもこれはよくできたブラジリアン・フュージョンであり,Caymmiのソフトな(ヘタウマとも言える)ボーカルを聞いていると,時が本当に心地よく流れていって,何とも言えずなごめるアルバムとなっている。まぁ"Brazil"なんてベタな選曲もあるが,ちょいとひねってそこはかとなくマイナー調で演奏をしている。

そして驚かされるのがソロイストの面々(詳しくは下記パーソネルを参照願いたい)。冒頭のBranford Marsalisなんて,非常にソフトにそれっぽく吹いているし,上述の"Brazil"で出てくるHerbie HancockはどうやってもHerbieだったという演奏で,相応に適材適所の配置と言ってよいように思う。

繰り返しになるが,これはフュージョン・ミュージックがブラジル音楽といい感じでクロスしたアルバムとして私は大いに楽しめたし,やはりこの心地よさは捨て難い魅力を今でも持っている。ブラジル音楽の本質からは離れているという批判もあるかもしれないが,よい意味でイージー・リスニング的な香りを漂わせる佳作である。これはフュージョン界の名エンジニア,Don Murrayの録音によるところも大だろう。星★★★★。

Personnel: Dori Caymmi(g, vo), Don Grusin(key), Gregg Karukas(key), Billy Childs(p), Abraham Laboriel(b), Jerry Watts(b), John Patitucci(b), Claudio Solon(ds), Maichael Shapiro(ds), Paulinho da Costa(perc), Everaldo Ferreira(perc), Yutaka Yokokura(koto), Susi Katayama(accr), Ivan Lins(vo), Arnold McCuller(vo), Kevyn Lettau(vo), Kate Markowitz(vo) with Feautured Soloists: Branford Marsalis(ss), Ricardo Silveira, Teco Cordoso(al-fl), Herbie Hancock(p), Dave Grusin(p)

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コメント

再びこうぞうです。じつはこのCDも良く聴いています。彼の名前をはじめてみたのはDiane Schuurの1993年あたりにリリースされたlovesongsのなかのSpeaklowという曲です。ドラムにwill kenneday サックスにtom scottがおり、その中でバックで渋く決めています。渋いながら気になったのは彼のギターの中に何か感ずるところがあったのだと思います。派手な感じはないのですが、きっと地道に注目し続けていこうかなと思っています。

こうぞうさん,こんにちは。

Will Kennedyなんて懐かしい名前です。彼がいた頃のMike Russo時代のYellowjacketsは結構好きでした。

Dori Caymmiって結構レコーディングは多いですよね。私はこのアルバムとLarry Coryellとやった"Live from Bahia"が好きですかねぇ。そう言えば,Live Under the Skyにそのバンドで来たのも今は昔になってしまいました。

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