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2008年1月 3日 (木)

Alan Pasquaの異色作(なんだろうなぁ)

Pasqua "The Antisocial Club" Alan Pasqua(Cryptogramophone)

このアルバムは,昨年11月に発売されたらしいので,新譜と呼んでよいかやや疑問もあるのだが,ここでは便宜的に新譜扱いとさせてもらおう。

この作品は,Peter Erskineとのトリオで美しいピアノ・タッチを聞かせるAlan Pasquaがエレクトリック・サウンドに挑んだ異色作ということになるのだろうなぁと思う。しかもレーベルがこれまた曲者のCryptogramophoneというのがこれまた異色というか,Pasquaのイメージとやや乖離があるように思える。しかし,振り返ってみれば,PasquaはTony Willams LifetimeでAllan Holdsworthとも共演していた(何と今年4月にはHoldsworthのバンドで来日するらしい。ベースはJimmy Haslip,ドラムスはChad Wackermanという超強力メンツである。うーむ,見てみたい。)し,寺井尚子との共演ではフュージョン的なバッキングも聞かせる器用なミュージシャンであるから,こうした世界も全く想像できない話ではない。

ここでの演奏はハイブラウなフュージョンと言うべきだと思うが,その一方でそこはかとない既視感を覚えさせるのである。どこかで聞いた感じと言えばもっとわかりやすいだろうか。タイトル・トラックはフュージョン期のFreddie Hubbardのようでもあり,ほかの曲ではMiles Davisのようでもありという感じだが,"Prayer"という曲などはかなり"In a Silent Way"化しているし,そのほかでもアドリブ部分になるとMilesのファンク的な部分を強く感じさせる。とは言え,最後の曲になって,Pasquaのリリカルな側面がちゃんと出てきていて,何となくほっとしてしまうのだが...。いずれにしても1970年代のフュージョン/ファンク色濃厚なのである。

演奏はそうしたタイプの音楽を好むリスナーには受け入れられるものだと思うが,一聴して,私にはドラムスのScott Amendolaのグルーブというか,スピード感あるいはもう一歩の押しが足らないような気がした。AmendolaはCharlie Hunterとの共演歴を持ち,Nels Clineのバンドにも所属するドラマーなのだが,ここはBilly Cobhamとまでは言わないものの,もう少し重量級(あるいはもうちょっと前ノリ)のドラマーを連れてきてもよかったかもしれない。しかし,バンマスとしてPasquaは結構頑張っており,サウンドも好みなので星★★★☆。

それにしても,この作品,メンバーが異色である。PasquaやYellowjacketsのJimmy Haslipが,超個性派ギタリストNels Clineと共演するというのはかなり驚き。しかし,この作品でのCline,かなりまともである。いつもならもっとわけのわからない音楽をやっているように感じさせるClineだが,本作ではちょっと見直してしまった。タイトル・トラックではJohn McLaughlinみたいな音で弾いているし,ちゃんと弾けるのねぇ。また,ここに参加しているトランペットのAmbrose Akinmusireは2007年のMonkコンペの優勝者らしいのだが,かなりの実力者である。ミストーンもあるが,フレージングなどかなり魅力的なプレイヤーで,近々ブレイクする予感。

ところで,ライナーには"The antisocial club is a group of elitist snobs who think they know everything. If you find yourself reacting in any way to this music upon first listen, then you belong."なんて書いてあるが,「何言ってんだか」って気がしないでもないなぁ。

Recorded on March 1 & 2, 2007

Personnel: Alan Pasqua(key,p), Ambrose Akinmusire(tp), Jeff Ellwood(reeds), Nels Cline(g), Jimmy Haslip(b), Scott Amendola(ds,electronics), Alex Acuna(perc)

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コメント

明けましておめでとうございます。
アランパスカはエレピは珍しく無いですよね。
私もこのバンドのメンバーに、ニルスクラインが参加しているのははじめ驚きましたが、西海岸の仲間達ど作成したベーシストのアルバムでも一緒だったものね。クラインは危ないアルバムもあるけど、何となく、時々検索かけてしまいます。
今年も宜しくお願いします。

すずっくさん,あけましておめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

そうなんですよねぇ。ミュージシャンのシンジケートっちゅうのはよくわからん部分がありますからね。Clineも何を聞けばいいのかよくわかりませんが,ちゃんとフォローした方がいいのかもしれません。

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