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2007年12月18日 (火)

冬の熱い熱いジャズ

Livesupreme "A Live Supreme" 森山威男(Syrinx Works)

これは森山威男が2003年に行ったコンサート・シリーズの中から,最もヘビーなメンツで,ヘビーな曲に挑んだ演奏を収めた実況盤である。なんてったって「至上の愛」全曲である。それだけでなく,"I Want to Talk About You"に"Impressions"ときては,聞く前からお腹いっぱいと言う気もしないわけではないが,森山とGeorge Garzoneのコンビとあっては,私のような好き者は聞かざるをえない。

やっている曲が曲だけに,当然,私としてもColtraneの世界にどれだけ近づけるかということを考えてしまうのは当然である。ここではGarzoneとAbraham Burtonという2管編成なのだが,特にGarzoneがトレーン的に迫ってくる。それをバックで煽る森山のシャープなドラミング。これはジャズ・ファンなら結構燃えるアルバムと言えると思うし,私の期待通りの出来である。

もちろん,ライブ・レコーディングということもあり,アンサンブルに破綻が生じそうな瞬間もあるし,演奏に荒さも感じられる。しかし,それを上回る演奏の熱さゆえに,大概のことは許してしまおう。この暑苦しさを許容できるかどうかが,このアルバムを聞く上での分かれ目である。頻繁に聞きたいと思うアルバムではないが,たまにこういう演奏は聞きたくなるはずである。

但し,但しである。そうした熱い演奏を聞きたいと思ったとき,このアルバムを手に取るかと言えば若干疑問がないわけでもない。私ならおそらくColtraneとDolphyのVillage Vanguardのコンプリート・ライブ盤(Dolphyファンこそ必聴のColtraneのVanguardボックス)に行ってしまうだろうと思うからである。それでもやはり一聴の価値のあるアルバムだと思うし,少なくともGarzoneと森山のファンには必聴である。星★★★★。

それにしても,どうせなら"A Love Supreme"の呪文を唱えて欲しかったなぁ。ストイックなファンからは「冒涜だ」と怒られるかもしれないが...。

Recorded Live on September 20, 2003

Personnel: 森山威男(ds),George Garzone(ts,ss),Abraham Burton(ts, as),田中信正(p),井上陽介(b)

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