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2007年10月12日 (金)

"Maiden Voyage":私が買った最初のジャズ・アルバム

Maiden_voyage "Maiden Voyage" Herbie Hancock(Blue Note)

「処女航海」である。このアルバムは私が初めて買ったジャズLPである。背伸びをしたくなる高校生が,日本語タイトルに惹かれて買ったと記憶している。ちょうど当時,キング・レコードからBlue Noteの超弩級の名盤の数々が確か\1,800で発売されたときのシリーズの一枚である。ほかのアルバムがカタカナのタイトルばかりの中で,この「処女航海」というタイトルが異彩を放っていたのだろう。

当然,当時の私はタイトル・トラックがモードで書かれているなんてことは認識もしていなかったが,先日,某所で食事をしているときに,この曲がBGMとして流れてきて,私はFreddie Hubbardのソロを全部歌えてしまったのに我ながら驚いてしまったのだが,なんで歌えるのが,先発でソロを取るGeorge Colemanでもなく,リーダーのHancockのソロでもないのかというと,やはり当時でもFreddieのソロに最も魅力を感じていたということだろう。さらに,当時は次々と音楽ソフトを購入する余裕はなかったから,数少ないLPを繰り返し聞いていたし,フレーズを記憶してしまうのもまぁ当然と言えば当然かもしれない。そうは言いつつ,ここでのFreddieのソロは今聞いても素晴らしい。

このアルバムの全5曲中3曲は後のHancockのライブにおいて,重要なレパートリーとなったものであり,Hancockの作曲家としての才能がよく捉えられていると思う。ここでの"The Eye of the Hurricane"は後のVSOPでの演奏のような爆発力はないが,やはりこれも曲としては相当いけている。それまで"Watermelon Man"とか"Cantaloupe Island"のような下世話な曲を書いていたHancockが作曲家としてひと皮むけたことを強く示しているのではないか。私はこのA面冒頭からの2曲ばかりを聞いていると言っても過言ではないが,そのほかの曲も佳曲揃いである。私としてはVSOPの爆発力を以って,ややフリーなアプローチも有する"Survival of the Fittest"を演奏していても面白かったのではないかと思う。

繰り返しになるが,人生で初めて買ったジャズのLPがこのアルバムでよかったと今にして思う。これがOrnette Colemanの"Golden Circle"やMonkのBlue Note盤,あるいは"Amazing Bud Powell"だったら,今でもジャズを聞き続けていることはなかったかもしれないのである。そうした点にも感謝して星★★★★★を謹呈する。尚,Milesのバンドではとかく揶揄されがちなGeorge Colemanのベストに近いプレイが収められている点も見逃してはならない。

Recorded on May 17, 1965

Personnel: Herbie Hancock(p), Freddie Hubbard(tp), George Coleman(ts), Ron Carter(b), Tony Williams(ds)

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