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2007年9月18日 (火)

ロフト派Hamiet Bluiettの渋~いライブ・アルバム

Hamiet "Ballads & Blues" Hamiet Bluiett (Soul Note)

Hamiet Bluiettと言えば,ロフト派と目されるミュージシャンである。ロフト派というのはよくわからない分類だが,コンベンショナルな色彩は残しつつも,かなりフリーなアプローチで迫るミュージシャンが多いという印象であり,一般的には結構取っ付きにくい印象を与える。BluiettもWorld Saxophone Quartetに参加したりして,どちらかというと一般のリスナーには遠い位置にある人だろう。

そのBluiettのようなミュージシャンが名門Village Vanguardにリーダーとして出演するというのは日本では結構想像しにくい世界なのだが,NYCにおいてはJames CarterがBluiettとJames Blood Ulmer(!)をゲストにBlue Note(!!)に出演するようなこともあるぐらいだから,それほど驚くには値しないのかもしれない。ここではBluiettもロフト派というよりも,むしろブルージーなプレイヤーとしての資質が目立つ演奏をしているが,これが渋い。

"Ballds & Blues"というタイトルに偽りのない演奏が,全編に渡って展開されているのだが,Bluiettは時としてフリーキー(あるいは高音域または広音域と言うべきか)なトーンを交えてはいるものの,これが至極真っ当な演奏である。バラードはしっとりという感じではないが,ブルースの演奏とともに相当「黒い」感覚が打ち出されていてこれがかなりよい。バックのメンバーが渋いということもあるだろうが,Bluiettのバリトン・サックスの野太いトーンを全編に渡ってこれだけ楽しめるアルバムが聞けるとは思わなかったというのが正直な感想である。これがロフト軍団に囲まれていれば,こうはならなかったはずである。そうした意味では,私が買ったときに想定したイメージとは若干異なっていたが,これは買って正解のアルバムであった。星★★★★。

Houston ところで,ここに参加しているベースのClint Houstonという人のリーダー・アルバムが日本で発売されたことがあるはずである。今にしてみれば信じられない事実と言えないだろうか(この結構こわいジャケを覚えている人が果たしているだろうか?)。もはやClint Houstonを知る人もむしろ少数であろうが,今回この記事を書くにあたって調べてみたら,2000年に亡くなったようである。53歳の早過ぎる死である。本日紹介のアルバムでも,地味ながらいい音を聞かせていただけにちょっと惜しいような気がする。

Recorded Live at the Village Vanguard on February 20, 1994

Personnel: Hamiet Bluiett(bs), Ted Dumber(g), Clint Houston(b), Ben Riley(ds)

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