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2007年8月 3日 (金)

これが本当の藤原伊織の遺作らしい

Photo 「遊戯」 藤原伊織 (講談社)

藤原伊織が亡くなったのは今年の5月のことであった。その折,私は「ダナエ」が彼の遺作のように思い,当ブログにも記事を書かせてもらったのだが,先日,彼の本当の遺作である(らしい)本作が発売された。

本作は一組の男女を主人公とする連作が収められているが,これが結構いい出来である。相変わらず設定に無理がある部分もあるし,おそらくは完結していない連作ゆえに,説明不足の部分もある。しかし,何とも言えない人間心理の機微を,エンタテインメントのかたちでよく表したという点で,彼の筆致については高く評価すべきだと思う。つくづく惜しい作家を私たちは失ってしまったと思わざるをえない。

本作を読んでいて感じたのは,この小説の主人公の造形が極めて魅力的であり,非常にビビッドなイメージを読者に与えているということである。また,藤原の広告代理店出身というバックグラウンドを反映した業界知識も適切に活かされており,私は「ダナエ」よりもこの作品の方が素直に楽しめた。

もちろん,それは彼の生存中に読んだか死後に読んだかというやや感傷的なファクターもあろう。しかしながら,私には特に身長約180cmと設定された女性主人公が魅力的であった。それゆえ,誰か藤原の遺志を次いで,この続編を書いてくれないものかとも思ってしまったぐらいである。それぐらいの筆力はより多くの人に知ってもらいたいと思う。改めて藤原伊織への追悼の意味を込めて星★★★★★。

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