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2018年11月19日 (月)

出張中に見た映画(2018年11月編)

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海外出張中の楽しみは機内エンタテインメントである。今回は1週間でロンドン→NYCを回るというきつい日程だったので,体力温存のためにもいつもより控えめな映画鑑賞となった。そうは言っても7本見ているが(爆)。

今回はロンドン便及びロンドン→NY便がBA,NY→羽田便がJALということで,セレクションに違いがあってある意味ではよかったような気がする。私は吹き替え版を見る趣味がないので,基本はオリジナル原語(今回の場合は,1本を除いて英語)で映画を見るのが基本のため,BA便ではClosed Caption付きの映画を選択し,帰路は日本語字幕で見るというかたちにした。見たのは次の7本。

  1. 「クワイエット・プレイス("A Quiet Place")」
  2. 「MEG ザ・モンスター("The MEG")」
  3. 「マンマ・ミーア! ヒア・ウイ・ゴー("Mamma Mia: Here We Go Again")」
  4. 「イコライザー2("The Equalizer 2")」
  5. 「カメラを止めるな!」
  6. 「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ("Sicario: The End of Soldado")」
  7. "The Spy Who Dumpled Me"

正直言って,これは!って映画に欠ける感じがするが,まぁ機内で退屈しないで過ごすためのものなので,文句はない。しかし,7本のうち,3本は続編だってのが,ちょっとねぇって気もする。日頃から,私は最近のオリジナル脚本が少ないことを嘆いている訳だが,映画製作もどんどん安易な方向に流れるような気がしている。私は「マンマ・ミーア!」と「イコライザー」は前作も機内エンタテインメントで見ているが,「マンマ・ミーア! ヒア・ウイ・ゴー」の方は約10年を経ての続編ということであるが,もともと楽しい映画をうまく第2作に仕立てたってところだろう。「イコライザー」の方はどうこう言うのは野暮な勧善懲悪映画。「ボーダーライン」の1作目は未見だが,これは改めて見てもいいように思えた作品である。この第2作のエンディングはどうなのよ?って感じだが。

一方,低予算でも面白い映画は作れるってのを実証したのが「クワイエット・プレイス」と「カメラを止めるな!」ってことだろうが,前者はエイリアンの造形が気持ち悪いが,ラスト・シーンがいいねぇって思ってしまった。後者は日本でも大受けの映画で,今回私は初見だったのだが,なるほどねぇって思ってしまった。確かにこれはネタバレ禁止だが,よく出来たシナリオだと思った。やっぱり映画はシナリオ次第だと思わせる。

その一方,今回見た中で,最低最悪と思ったのは「MEG ザ・モンスター」だが,こういうのを出来の悪いシナリオと意味不明の展開と言う。サメのサイズはでかいが,恐さは「ジョーズ」に遠く及ばずって感じである。実にくだらない映画を見てしまったってところである。すべてが中途半端で,劇場で見ていたら腹を立てるタイプの映画である。

そして,唯一の日本未公開映画"The Spy Who Dumpled Me"もシナリオは無茶苦茶だが,まぁコメディだから許すってところだろう。Kate McKinnonの本来のおかしさを炸裂させるとことまで行っていないのは惜しいなぁって気もするが,まぁいいや。くだらねぇ~,と思いつつ笑っていればいいって感じの映画であった。

ということで,どんなコンディションであろうと,相変わらず映画は見続ける私であった。12月の出張時はどうなることやら(笑)。

2018年11月18日 (日)

出張から帰ったら届いていたCharlie Haden~Brad Mehldauデュオの現物。

"Long Ago and Far Away" Charlie Haden & Brad Mehldau(Impulse!)

Long_ago_and_far_away既にストリーミングでは聞けていたこのアルバムの現物が,出張から帰ったら届いていた。昨日はバテバテでさっさと寝てしまったので,今日になって開封して聞いているが,まぁ,想定通りと言えば,これほど想定通りの音もないって感じである。

そもそもCharlie HadenとBrad Mehldauの縁は結構古い。Lee Konitzを加えたトリオでのライブを吹き込んだのが97年の暮れ,そこにPaul Motianを加えたクァルテットでECMにライブ・レコーディングしたのが2009年,Charlie Hadenとのバラッド・アルバム"American Dreams"をレコーディングしたのが2002年,更にはHadenの奥方,Ruth Cameronのアルバムや,娘のPetra Hadenのアルバムへの客演時にもCharlie Hadenとは共演しているから,彼らがデュオで演奏する機会を持ったとしても,それはまぁ不思議ではないということである。しかし,2014年にCharlie Hadenが亡くなって,デュオによる演奏を聞くことができないのかと思っていたところへの,このアルバムのリリース告知は非常に嬉しいものであった。

本作がレコーディングされたのは2007年なので,もはや10年以上前であるが,その頃はBrad MehldauはMetheny Mehldauをやっている頃のはずである。そこへPat MethenyともデュオでやったCharlie Hadenとのデュオがその頃に吹き込まれているというのは何となく因果を感じる。

そして,ヘッドフォンを通じてストリーミングで聞いた時よりも,我が家の甚だシャビーではあるが,スピーカーを通して聞いた時の印象は結構違っていた。それは音楽を聞く環境が通勤途上の「ながら聞き」と,音楽だけに集中している時の違いと言ってもいいかもしれないが,この時の対話の深みみたいなものをついつい感じてしまったのである。例えば,Irving Berlinが書いた"What'll I Do"のような古い曲でさえが,現代的な美しさを持って再生されていて,実に驚いてしまった。これは通勤途上で聞いた時に感じることがなかった感覚なのだ。

まぁ,デュオ名人のCharlie Hadenと,私が追っかけをするBrad Mehldauが合体すれば,真っ当な演奏にならないはずはないのだが,やはりこの共演は素晴らしい成果を生んだと言ってよい。Ruth Cameronが書いたライナーによれば,Charlie Hadenが初めてBrad Mehldauを聞いたのは,MehldauがJoshua Redmanのバンドでピアノを弾いていた時,それも1993年9月19日のことだったそうである。その瞬間からCharlie HadenはBrad Mehldauの才能を認識していたとのことであるが,若くしてHadenにそう思わせたBrad Mehldauも大したものである。Hadenに"This pianist is brilliant. He is special, so unique."とまで言わしめたのであるから,これはMehldauのファンを自認する私としても嬉しい。

このアルバムはRuth CameronとBrad Mehldauの共同プロデュースの元にリリースされたものであるが,このお二方の心のこもったライナーを読むだけでも価値のある作品と言ってよいと思う。もちろん,これって最高だっ!て言いきれるものではないと感じる部分もあるにはあるのだが,リリースしてくれたことだけでも星★★★★★としてしまおう。ダウンロード音源としてだけ公開された"No Moon at All"なしでも十分楽しめることは間違いない。

Recorded Live on November 5, 2007

Personnel: Charlie Haden(b), Brad Mehldau(p)

2018年11月16日 (金)

中年音楽狂の出張最終日。

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昨晩はNYC最後の夜なので,いつもの出張なら当然のごとく夜遊びに出るはずだったのだが,午後から降り始めた初雪がかなり激しく,今朝のニュースではセントラル・パークの積雪は15センチとか言っているから,全く半端ではない。そうした状態ではWind Chillもきつく,持参した服では耐えられないような状態になってしまった。ということで,急遽マフラーと手袋を入手したものの,夜遊びは自粛かなぁと思っていた。

昨晩は毎度お馴染み55 BarにはWayne Krantzが出ていたのだが,10月にも見ているので,今回はおとなしくしていようかなぁと思っていた。しかし,夜も更けるに従って,雪はだいぶおさまってきたし、22時過ぎになってやっぱり行くかってことで,久々にBirdlandに出掛けてきた。

今回はJoe Lovano Nonet Plusということで,11人編成のバンドでの出演だったが,今回BirdlandをチョイスしたのはGeorge Garzoneがバンドに加わっていたからである。私はこれまでGarzoneの生の演奏に接したことがなかったので,ちょうどいいやってのもあったし,Birdlandはミッドタウンなので比較的行きやすいということもあった。

それでもって,このバンドだが,特大級のスター・バンドではないが,実力者が揃っていて非常に楽しめるものであった。昔で言えば,Benny Carterのオールスターズに近い感じか。Cleveland出身のLovanoは同郷のTadd Dameronのレパートリーを中心に演奏し,Coltrane的なサウンドを交えていたのも面白かった。

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そして,今回の私にとっての目玉のGeorge Garzoneはナイスなフレージングを連発して,完全に期待に応えてくれた。私が足を運ぶライブは美的な感じか,コンテンポラリー系が多いが,たまにはこういう感じもいいねぇと思ってしまった。尚,もう一本のテナーとトランペットにはトラが入っていたが,名前を聞き取り損なってしまった。テナーは顔には覚えがあるのだが,名前を思い出せない。ラッパは若いミュージシャンだったが,実力は十分だったと言っておこう。トロンボーンはそもそもWebでもEd Neumeisterという人が告知されてて,ブックレットとは異なった人だったが,この人も上手いものだった。とにかくミュージシャンの質が高いわ。

いずれにしても,ロンドン→NYCと巡った世界一周出張もほぼ終了で,あとは帰国するだけだが,JFKが昨日の積雪の影響で混乱していないことを祈るのみである。

2018年11月15日 (木)

NYはもはや冬。

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今回の出張も今日が最終日。明日には東京に向けて帰国の途につくが,今回の出張はマジで日程がきつい。ロンドン2泊,NY3泊の世界一周というのは,老体には堪える。しかも,NYは冷え込みがきつく,現在の気温は32℉,即ち0℃で,今日の午後は雪の予報である。さっさと仕事を終わらせて,多少の時間的余裕を楽しませてもらおう。

写真は昨夜の食事の帰り道に撮った写真。MetLifeビルの手前のHelmsleyビルがライトアップされていた。ロックフェラー・プラザのクリスマス・ツリーはまだ点灯前で,工事の真っ最中であったが,その代わりにこの写真ってことにしておこう。今回は出張前に睡眠導入剤をもらってきていたのだが,あまり効いたとは言えず,今回も時差に苦しんだ私であった。やっぱり歳だ。

2018年11月13日 (火)

ロンドンでのひとコマ。

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ロンドンに昨日到着して,当地での仕事は1日だけ。ということで,訪れたのは新たな金融街,Canary Wharf。

上の写真は訪問先のオフィスからの風景。遠くに見えるのがO2 Arena。昔,このブログにO2 Arenaの写真をアップしたことがあるが,調べてみるともう8年前だ。月日が経つのは早いねぇ。ってことで,そちらも再掲しよう。いずれにしても,昨今はロンドンにもどんどんコンドミニアムが建設されているって感じだなぁ。明日にはNYCに移動かぁ〜。はあ〜。

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2018年11月12日 (月)

この記事がアップされる頃は…。

この記事がアップされる頃は,短期間での世界一周出張の一環で,ヒースローに着くか着かないかのタイミングのはずだ、

今回は西回りでロンドン→NYC→東京という過酷な日程である。多分機中滞在時間は35時間,仕事の実働は12時間程度であろう。なんだか無茶苦茶ってきもするが,まぁ仕方ない。

おかげで,今度のDave Grusinがビッグバンドでやるバーンスタイン・トリビュートには行けなくなってしまったが,これも仕方ない。

私の人生で世界一周出張はこれが二度目だが,前回はロンドン→NYC便で熱を出して唸っていたが,NYCに着いたら回復して,ライブに出掛けて行ったのも懐かしい。

ということで今回はは無事過ごせるのかわからないが,何とか無事に乗り切りたいものである。そして25日からは韓国って,なんでやねん?なサラリーマン生活。

2018年11月11日 (日)

Charlie HadenとAntonio Forcioneによる穏やかな対話

"Heartplay" Charlie Haden & Antonio Forcione(Naim)

_20181104_2_2なんだかんだ言って,私もCharlie Hadenのデュオ・アルバムは結構な枚数保有している。このブログでも結構な数を取り上げているはずだが,その中で一番聞いていなかったアルバムをクロゼットから取り出して聞いてみた。

ギタリストとのデュオも昔から作っているCharlie Hadenで,最初はChristian Escoudeだったかどうか...。いずれにしても,ギタリストとも素晴らしいデュオ・アルバムを作り上げているCharlie Hadenだが,ここでのデュオ・メイト,Antonio Forcioneは全く知らない人であった。南イタリア出身のギタリストであるが,結構な数のアルバムをリリースしているようである。私が保有しているアルバムはなぜか(笑)帯/ライナー付きの国内盤仕様なので,そのライナーを見ると,このAntonio Forcioneを称して「アコースティック・ギターのジミヘン」なんて書いているではないか。おい,おい。違うだろう(爆)。あくまでも穏やかさを失わないこのアルバムからは,到底「ジミヘン」という比喩は出てくることはあるまいが,確かに巷ではそのように言われているのは事実のようだ。

だが,このアルバムはテクニックが炸裂する感じでは決してなく,あくまでも主題の通り,二者による穏やかな対話に終始している。両者のオリジナルに混ざって,1曲,Fred Herschのオリジナル"Child's Song"が収められているのが面白いが,全編を通じて,決して熱くなることはないが,暖かい音色での極めてメロディアスな演奏が展開されている。

私のようなリスナーにはこういう音楽は全然問題ないが,音楽に何を求めるかによっては,何がいいのか理解できないというリスナーがいても,全く不思議ではない。この音楽は,生活に穏やかさを求めたいときにこそプレイバックされるべき音楽であって,ここに刺激を求めてはいけないのだ。ここには繰り返すが,穏やかで質の高い音楽があるだけである。

ほかのギタリストたちとのデュオ・アルバムと比較するのも楽しみって感じのアルバムであるが,久しぶりに聞いて,この穏やかさは心地よかった。星★★★★。YouTubeにAntonio Forcioneがアップしていた本作の冒頭の"Anna"を貼り付けておこう。

Recorded between June 26 and 28,2006

2018年11月10日 (土)

メロウなサウンドなのだが,ヴォーカルが私の趣味に全く合わないMark Almond

”Other Peoples Rooms" Mark-Almond(A&M)

_20181104プロデュースはTommy LiPuma,バックには腕の立つミュージシャンを集めたアルバムと言えば,Michael Franksがすぐに思い浮かぶ。そうした路線で制作されたことは間違いないのだが,どうも私にはピンと来ないアルバムである。

その理由はヴォーカルのJon Markの声が私の趣味ではないということに尽きる。相方のJohnny AlmondはStan Getzを彷彿とさせるテナー・ソロを取っていて,アルバムのムードとしては悪くないにもかかわらずなのだから,これは私の趣味との完全なアンマッチ。おそらく1曲目"The City"で聞かれる一部力んだヴォーカルを聞いた瞬間で勝負はついていたって気がする。

ついでに言ってしまうと,他人の書いた曲では気にならないが,その他の曲での歌いっぷりが気になるってことは,曲自体との相性もよくないってことになるんだろうなぁ。どうしてもどんくさく聞こえて仕方ないのでは仕方ない。ってことで,何回聞いてもどこがいいのかよくわからないのだ。バックのサウンドは好きなんだけどねぇ。Jerry Heyが聞かせるフリューゲルのソロなんてかなりいいしなぁ。それでも全体ではダメってことで,つくづく相性ってあるなぁと思ってしまうアルバム。とういうことで,私はこれを聞くなら,Michael Franksを何度もリピートすること間違いなし。個人的な趣味も反映して星★★☆が限界。だったら買うなよ!はい,おっしゃる通りです(爆)。

蛇足ながら,このジャケのそこはかとないエロさは,同じA&MレーベルにおけるHummingbirdの"We Can't Go on Meeting Like This"と双璧だな(笑)。

Personnel: Jon Mark(vo, g), Johnny Almond(ts, as, fl), John Tropea(g), Leon Pendarvis(p, rhodes), Will Lee(b), Steve Gadd(ds), Ralph McDonald(perc), Larry Williams(synth), Jerry Hey(fl-h)

2018年11月 9日 (金)

マントラ,最大のヒット作はこれなんだろうなぁ。

"Extensions" The Manhattan Transfer(Atlantic)

_20181103_3マントラのヒット作はいろいろあると思うが,チャート・アクションはさておき,アルバム単位で最も人気のある作品はこれなのではないかと思う。Jay Graydonのプロデュースにより,ポップな部分も強化した作品は,やはり今でも魅力的に響く。本作のヒットを受けて,Jay Graydonは彼らの次作"Mecca for Moderns"もプロデュースしたが,私は嫌いではないのだが,あの作品はやや行き過ぎた感覚があった(記事はこちら)。

もちろん,このアルバムも"Mecca for Moderns"同様に,バラエティに富んでいるという言い方もできるのだが,曲の魅力という観点では"Extensions"の方が優れた作品であったと思う。何と言っても,冒頭がWeather Reportの"Birdland"のアダプテーションから始まるのである。このインパクトはやはり強い。そして,スイング感たっぷりの"Wacky Dust"に次いで出てくるのが,もろJay Graydon色と言うか,Airplay色の強烈な超ポップな"Nothin' You Can Do About It"で大いに盛り上がってしまう。ちょいとSF的に響く不思議な"Coo Coo U"を挟んで,大スタンダード"Body & Soul"でLPならA面を締めるというのは面白い流れである。

そして,LPのB面なら,私がこのアルバムの白眉と思っている"Twighlight Zone~Towilight Tone"になだれ込むのだが,これが実にカッコいい。今聞いても全然色あせない。そしてドゥーワップ的な"Trickle Trickle"も楽しいが,このアルバムのもう1曲の人気曲"Shaker Song"がいいねぇ。ここでSpyro Gyraのデビュー・アルバムの曲を,本家のリリースから結構短いインターバルでアダプテーションするってところに,目の付け所のよさを感じる。ここでソロをRichie Coleが取っているが,本家Jay Beckenstineが吹いているかのような感じと,Richie Cole的なフレーズが混在していている。それにしても,Richie Coleの人気は一時的だったなぁ...。

そして最後はしっとりとTom Waits作の"Foreign Affairs"でしっとり締めるが,この曲のヴォーカル・アレンジをしているのが,Hi Lo'sもしくはSingers UnlimitedのGene Puerling。彼は次作の最後をきっちり締めた"A Nightingale Sang in Berkeley Square"のアレンジもしているから,人脈ってあるんだなって思う。

Cheryl Bentyneの加入というメンバー・チェンジという要素もあって,新しいマントラの時代が始まったことを象徴する楽しいアルバム。星★★★★☆。

Personnel: Manhattan Transfer<Cheryl Bentyne, Tim Hauser, Alan Paul, Janis Siegel(vo)>, Michael Omartian(p), Micheal Boddicker(synth, Greg Mathieson(p, el-p, synth), David Foster(p, synth), Bill Mays(p), Ian Underwood(synth), Jai Winding(synth), Jay Graydon(g, synth, prog, vo), Steve Lukather(g), Dean Parks(g), David Hungate(b), Abraham Laboriel(b), Chuck Domanico(b), Andy Muson(b), Jeff Porcaro(ds, perc), Ralph Humphrey(ds), Alex Acuna(ds), Paulinho Da Costa(perc), Richie Cole(as), Don Roberts(ts, piccolo)

2018年11月 8日 (木)

Tom Scott & the L.A. Express:久々に聞いたが,このいい意味での緩さがいいねぇ。

"Bluesreak" Tom Scott & the L.A. Express(GRP)

_20181103_2これもリリースされてから,もう20年以上も経つのかと思うと,結構感慨深い。Tom ScottがL.A. Expressとの活動をしていたのが70年代半ばで,それから約20年後の再編アルバムとして出たのがこのアルバムであり,以前の曲も再演しているのだが,なんと言っても,本作の魅力はメンツ。Tom Scottを支えるのがJoe Sample,Robben Ford,そしてSteve Gaddとあっては購入に当たっての期待値が高かったはずだ。それも後の作品と違って,固定メンツでの演奏だからこそ,更に気になるわけだ。

そして,出てくる音が,相当レイドバックしている。ある意味緩い。もちろん,ユニゾン・キメキメのハード・フュージョンもいいが,たまにはこういうのも落ち着いていいのである。曲によっては,Crusadersみたいに聞こえてしまうのはJoe Sampleのピアノゆえだが,それでもこういうメンツが,こういう音楽を聞かせるところがいいのである。だからこういうアルバムに対して,小難しいことを言っても仕方ないのであって,純粋に楽しめばいいのである。

まぁ,毒にも薬にもならないと言ってしまえばその通りなのだが,飲み屋とか銀行とかでこういうBGMが流れていると,おぉ,わかってるねぇと言いたくなってしまう,そういう音楽である。音楽としては星★★★☆ってところだろうが,久しぶりに聞いて,この緩さが心地よくなってしまう,私もそういう年齢だってことだな(爆)。

Personnel: Tom Scott(ts, ss, fl, wx-11), Robben Ford(g), Joe Sample(p, rhodes), Larry Kimpel(b, vo), Steve Gadd(ds), Ralph McDonald(perc), Lynn Scott(vo)

2018年11月 7日 (水)

Eric Harland Voyagerの第3作はダウンロード・オンリー?

"13th Floor" Eric Harland Voyager (GSI Records)

13th_floor世の中でCDが売れるのは日本だけって感じになっているのかもしれないが,ほかの世界では基本は音楽はダウンロードで聞くものって感じなのかもしれない。流通等を考えれば仕方ないところもあるが,媒体指向の私みたいな人間にとってはちょっと残念な部分もある。ミュージシャンもダウンロード・オンリーでしか音源をリリースしない人が増えているが,ライブの場での販売等のために媒体も作るってのが一般的なのかもしれない。先日取り上げたCharlie HadenとBrad Mehldauのデュオ・アルバムにもダウンロード・オンリーの曲があったが,ダウンロードにリスナーを誘導しようとしているのかもしれないと感じる部分もある。

そんな中で,リリースされたのがEric Harland率いるVoyagerの第3作である。第1作のライブを高く評価しつつ(記事はこちら),第2作には感心しなかった(記事はこちら)し,ライブにも違和感を覚えていて(記事はこちら),ちょっと評価が下がっていたのは事実である。それでも,アルバムは購入し,ライブにも行っているのだから,Eric Harlandの注目すべきミュージシャンとしての位置づけは変わっていないのだ。そんな彼が,自身のバンド,Voyagerとしてのアルバムをリリースするとなれば,聞きたくなるのは当然のことなのだ。しかし,上述の通り,本作はダウンロード・オンリーと思われるため,ストリーミングで聞いた。

正直に言ってしまうと,こういう音こそ彼らに期待するものであって,第2作やライブで聞いた時よりもはるかにいいと思う。やはりこれだけのメンツを揃えていれば,これぐらいのスリリングな音が出てくると嬉しくなってしまう。私としては,ライブの場でもこういう感じでやってくれと思ってしまうし,これなら再来日しても,また聞きに行くだろう。

比較的コンパクトな曲が多いが,あっという間に11曲,47分という時間が経過していくのは,彼らの演奏の熱さゆえってところを強く感じる。曲にはややばらつきがあるようにも思えるが,アドリブ・パートになると,その熱量ゆえに気にならなくなってしまうが,やはり私も彼らのそうした世界が好きってことになるが,これは改めてVoyagerの評価をぐっと押し上げる効果があったと思わせるに十分なアルバムである。Eric Harlandも40代前半ということで,まさに中堅としてこれからもジャズ界をサポートし,プッシュしていく立場にあることを改めて実証した作品。フェード・アウトがあったりして惜しいと思わせる部分もあるが,星★★★★☆と評価できるアルバム。

こういう時代になってくると,今後はますますCDの購入枚数は厳選したものとなり,減っていくんだろうなぁと思うと,何となく寂しいような気もするが,まぁ,置くところにも困っているからねぇ。逆に買う方が珍しくなるのかもしれないな。

Personnel: Eric Harland(ds), Walter Smith III(ts), Julian Lage(g), Nir Felder(g), Taylor Eigsti(p), Harish Raghavan (b)

2018年11月 6日 (火)

Paul McCartney@両国国技館参戦記

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Paul今年もPaul McCartneyが日本にやって来て,さすがに今回はいいかなぁってと思っていた。そこへ知り合いから,突然の国技館ライブへのお誘いである。お嬢さんの代打が私でよければってことで,お言葉に甘えて両国に行ってきた。国技館の周りには幟が立っていて,思わず受ける~って感じであったが,よくやるねぇ(この写真はネットから拝借)。

今回,チケットには座席番号が書かれておらず,当日席番入りのチケットを入場時に発券というシステムには不安を覚えていたのだが,案の定というか,入場するのにえらく時間が掛かった。ダフ屋排除のためなのだろうが,だったら開場時間を早めるとか,もう少し工夫があってもよさそうだと思えた。長蛇の列とはあれのことだ。

それはさておき,着席すべく席を探すと,枡席で場所はステージ右後方ということで,視野は決してよくないが,それでもバンドとの距離はかなり近く,ライブを楽しむ分には問題ないという感じである。それでもドーム公演のようなド派手なディスプレイはない(だろう)し,比較的こじんまりとしたステージ・セッティングという感じであった。

プログラムはこれまでの来日公演をほぼ踏襲したものだが,新譜を出したばかりということもあり,新曲を交えるという構成はこれもまぁ想定内。その中で,私は"From Me to You"のような曲に思わず「懐かし~」と言ってしまったのであった。そして,私が今回最も鋭く反応してしまったのは"I've Got a Feeling"だったかもしれない。そして,アメリカの公民権を守るために歌いたいと言って歌った"Blackbird"に落涙。く~っ。

アンコールを入れて,約2.5時間のステージをこなすPaul McCartney,今年で76歳とは思えぬ元気さである。Stonesと言い,Paulと言い,本当に元気で凄いねぇと思わざるをえない。さすがに年齢ゆえに,声はだいぶ厳しくなっているところはあるが,それでもキーは変えないし,声もしっかり出ていることにはいつもながら驚かされる。

さすがにドームと違って,「死ぬのは奴らだ」での火炎放射はないのかと思っていたら,あった,あった。ついでに大音響の爆竹も炸裂して,耳がキンキンしていた私であった。いずれにしても,いつもながらの見事なパッケージ・ショーであるが,今回はホーン・セクションが加わったのが新機軸であるが,出番は少なめってはご愛敬。

早くも国技館ライブのセット・リストがネットに上がっているので,コピペしておくが,今回もウクレレで"Something"を歌い始めて,ギター・ソロから展開を変えるといういつもながらの演出に,またも涙腺が緩んだ私であった。いずれにしても,まだまだ日本にやって来そうなPaulだが,次はどうするかなぁ...。ってことで,ついでに"Let It Be"に合わせて光るスマホ・ライト群の写真もアップしておこう。

いずれにしても,今回,ご招待頂いた友人には改めて感謝したい。持つべきものは友である(きっぱり)。

Set List:

A Hard Day's Night
Hi Hi Hi
All My Loving
Letting Go
Come On to Me
Let Me Roll It
I've Got a Feeling
My Valentine
1985
I've Just Seen a Face
In Spite of All the Danger
From Me to You
Love Me Do
Blackbird
Queenie Eye
Lady Madonna
Fuh You
Being for the Benefit of Mr. Kite!
Something
Ob-La-Di, Ob-La-Da
Band on the Run
Back in the U.S.S.R.
Let It Be
Live and Let Die
Hey Jude

Encore:
I Saw Her Standing There
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
Helter Skelter
Golden Slumbers
Carry That Weight
The End

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2018年11月 5日 (月)

Charlie HadenとBrad Mehldauのデュオ・ライブ。現物はまだ来ていないが,ダウンロード・オンリー音源の話。

"Long Ago and Far Away" Charlie Haden & Brad Mehldau(Impulse)

Long_ago_and_far_away故Charlie Hadenは数々のデュオ・アルバムを残しており,まさにデュオ名人と言ってもよいぐらいだと思うが,彼が生前,Brad Mehldauとのデュオによるライブ音源を残していたと知った時は大いに喜んだ私である。当然のことながら,即発注となった訳だが,現物はまだ届いていないので,ストリーミングでその音楽を聞いていた。

そして,本作を出張の道すがら,ストリーミングで聞いていて,演奏時間が妙に長いと思ってしまったのである。その時,私は東北に向けて移動中で,新幹線の中で,うつらうつらしていたのだが,目的地に近づいても,まだプレイバックが続いているのだ。演奏時間はCDの限界を越える時間のはずだと思ってよくよく見たら,ストリーミング音源には最後に12分を越える"No Moon at All"がダウンロード・オンリーで入っている。とあっては,この音源も入手せねばならん(きっぱり)。ということで,ダウンロードしようと思うと,曲単位のダウンロードはできず,アルバム全体を購入する羽目となった。まぁ,そんな高くないからいいんだけど...。

本編はそれだけで70分を越えているので,この"No Moon at All"が媒体のボーナス・トラックとして出ることは考えにくい。だから,まぁこれはダウンロードしてもいいやという判断もあるものの,無駄と言えば無駄だよなぁ。でも,こういうのもちゃんと聞いてこそ,真のBrad Mehldauファンである(きっぱり)。単なるアホ,あるいはオタクだと言われれば,返す言葉はない。

本作については,正式には現物が来てからレビューしたいと思うが,これも「コレクターはつらいよ」シリーズとしてアップしたいぐらいである。なかなか大変だよねぇ。

«追悼,Roy Hargrove。

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