2016年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

2016年5月 6日 (金)

Nik BärtschのMobile名義ではECM第1作となる新作。相変わらずいいねぇ。

"Continuum" Nik Bärtsch's Mobile(ECM)

Continuum昨年はRoninを引き連れて来日もしたNik Bärtschであるが,彼のMobile名義の新作がリリースされた。デリバリーが結構遅くなったのにはイライラしたが,この音楽を聞いてみて,彼の音楽は私にフィット感が強いなぁと改めて感じてしまったから,まぁよしとしよう。

Bärtschによれば,Roninが"Zen Funk"であるのに対し,Mobileはアコースティックなセットアップという区分になるようだが,正直言って大した違いは感じない(爆)。BärtschがRitual Groove Musicと呼び,私がミニマル・ファンクと呼ぶ彼らの音楽の特性はRoninであろうが,Mobileであろうが,本質は同じだと思える。但し,今回は"Extended"としてストリングスが付加されているのが特徴である。

これまでにも当ブログにも書いてきたが,私はミニマル・ミュージックがかなり好きなクチなので,Nik Bärtschのアルバムについても,ECM作はもちろん,ECMと契約する前のアルバムも何枚か保有しているぐらい好きなのだ。このグルーブに身を委ねる感覚にはまってしまうと,その心地よさから抜け出すことができなくなるという魅力があるのだ。今回の場合,"Module 5"のように,ミニマルでありながら,スリリングな展開も示す曲もあるし,現代音楽的な"Module 60"のような曲もあり,またまた私は楽しんでしまった。

確かにファンク度は若干低い気もするが,ベースの代わりにShaのバスクラが通奏低音のように響き,相変わらずのサウンドであると言ってよい。いずれにしても,私にとってのこの人たちの音楽の魅力はここでも不変。やっぱり好きなんだよねぇってことで,星もついつい甘くなり星★★★★☆。

Recorded in March, 2015

Personnel: Nik Bärtsch(p), Sha(b-cl, contrabass-cl), Kasper Rast(ds), Nicolas Stocker(ds, tuned perc), Extended: Etienne Abelin(vln), Ola Sendecki(vln), David Schnee(vla), Solma Hong(cello), Ambrosius Huber(cello)

2016年5月 5日 (木)

今一度評価したくなったBernie Leadon~Michael Georgiades Band

"Natural Progressions" Bernie Leadon Michael Georgiades Band (Asylum)

_20160430Glenn Freyが亡くなって,もう活動の機会はなくなったと思われるEaglesだが,そのEaglesを早い時期に脱退してしまったBernie Leadonは,カントリー指向が強い人だったので,「呪われた夜」あたりから強まったロック色にフィットできなかったのだろうとは簡単に想像できる。そのBernie Leadonが脱退からしばらくしてEaglesと同じAsylumから,かつEaglesと縁の深いGlyn Johnsをプロデューサーに迎えての作品がこれだが,カントリーっぽさよりも,ウエスト・コースト・ロックとしてのよさを大いに感じさせる作品である。サウンドとしてはちょっと異なるが,Firefallに感じるよさと同質のものを感じてしまう私である。

ウエスト・コースト・ロック(というものが本当にあるとすればだが...)は1970年代を代表する音楽の一つだと思える。私はLAという街には全くシンパシーを感じない(って言うより正直嫌いである)が,ウエスト・コースト・サウンドは好きである。西海岸のカラッとした雰囲気が,サウンドに反映されているのは,東海岸の音楽(例えばPaul Simonの"Still Crazy after All These Years"あたりのバックのサウンド)と比べれば明らかである。同じ国の中でも,これだけ違いを感じさせるのがいかにもアメリカっぽいわけだが,どう聞いてもこれは西海岸の音である。,まぁ,西海岸って言っても,LAとSan Diegoでは違うし,SFとSeattleも違う訳で,十把一絡げにするのは問題があるとは思うが,一般のイメージとはそう相違はあるまい。

Bernie Leadonのバンド・メイトを務めるMichael Georgiadesは,現在も作曲家,ミュージシャンとして活動はしているようだが,表舞台に出てくるって感じではないようである。最近は元Men at Work(!)のColin Hayと仕事をすることが多いようだが,私にとってはこのアルバムが彼との接点である。

それでもって,久しぶりに聞いたこのアルバムだが,こんなにいいアルバムであったかと思わされてしまった。何とも爽やかというか,いい感じのAORではないか。いや~,保有盤はちゃんと聞かないといかんと改めて思わされた。って,昨日の記事にも書いたような...。新しいのを買うのも大事だが,やはり保有音源はちゃんと聞かないと駄目だよねぇ。ってことで,意外なよさを再認識して星★★★★。

Personnel: Bernie Leadon(vo, g, banjo, steel-g, mandolin, p), Michael Georgiades(vo, g), Bryan Garofalo(b), David Kemper(ds), John Brennan(g), Bobbye Hall(perc), Irving Azoff(vo), Ed Silvers(vo), Joe Smith(vo), Baron Stewart(vo), Brian Rogers(strings arr) 

2016年5月 4日 (水)

Ben Webster:余裕綽々とはこれのこと。

"Ben Webster Meets Oscar Peterson" Ben Webster(Verve)

Ben_webster_meets_opCDラックを漁っていて,久しぶりに目についたのでプレイバックしたら,それが非常によかったなんて経験はしょっちゅうしているが,これもそんなアルバムである。世評も高いアルバムに甚だ失礼ながら,私が頻繁に聞くわけではない作品だが,聞いてみたらやっぱりよく出来ていたということで,記事にしてしまおう。

私はBen WebsterもOscar Petersonも熱心に聞いてきたわけではない。特にBen Websterはジャズ喫茶で"Soulville"を聞いたぐらいではないか。ではそんな私がなんでこのアルバムを保有しているのかが,これが全くわからない。父の遺品の可能性はあるが,それか完全なきまぐれでの購入である。しかし,これを聞いていると,ジャズとはくつろぎの音楽であると思わせるような,まさに余裕綽々のプレイぶりである。特にBen Websterのゆったりしたテナーは,ゆったり流れる大河を思わせると言えばいいだろうか。2曲目の”When Your Lover Has Gone"なんかを聞いていると,Ellingtonバンドの同僚/先輩,Johnny Hodges的なところも感じさせる。

いつも私が好んで聞いている音楽とは確かに違うが,たまにこういうのを聞くと,ジャズって懐が深いねぇと改めて感じてしまう。そして,聞いていて,ついつい耳をそばだててしまうぐらい魅力があるのである。こういうのは夜の帳が下りた頃,ウイスキー片手に聞くのが丁度いいだろうな。

やっぱり持っているCDはちゃんと聞かないといかんと改めて思わされた一枚。星★★★★☆。

Recorded in November, 1959

Personnel: Ben Webster(ts), Oscar Peterson(p), Ray Brown(b), Ed Thigpen(ds)

2016年5月 3日 (火)

Greg Phillinganes:「クロスオーヴァー&フュージョン1000」シリーズでもう1枚購入したのがこれ。完全なブラコンと言うかディスコ・サウンドと言うか...。

"Significant Gains" Greg Phillinganes(Planet/Columbia)

Greg_phillinganes廉価盤再発シリーズで,"Tributaries"と一緒に購入したのがこれ。「処女航海」なんて邦題がついているが,初リーダー作なだけで,"Maiden Voyage"をやっているわけではない。

Greg Phillinganesは一時,TOTOにも参加していたこともあったが,基本的にはスタジオ・ミュージシャンとして数多くのアルバムでプレイしている人ってイメージが強い。だから,彼がソロ・アルバムを出すとどういう感じになるのかはある程度想定できても,私もこのアルバムを聞いたことがあるわけではなかったので,完全に気まぐれによる購入と言われても仕方がない。そして飛び出してきた音は誰がどう聞いてもブラコンであって,これを「クロスオーヴァー&フュージョン」と呼ぶにはちょいと無理があるねぇと思いたくもなる。

だが,音楽のクォリティとしては相応に保たれているので,そこそこ楽しめる。リーダーの歌は「う~む」となってしまう程度のレベルなのには苦笑が漏れるが,曲はなかなかよく書けている。冒頭の"Girl Talk"にはナベサダがソロで客演しているのはなんでやねんというところだが,参加しているメンツはいかにもって感じである。

Herbie Hancockが参加した"Maxxed Out"はちょっと感じが違って,ややHip Hop的なアプローチになっているが,Hancockのシンセ・ソロはやはりけた違いに鋭い。

だからと言って,歴史に残るようなアルバムでもないが,まぁ本作がCDでリリースされるのは15年ぶりだそうだから,次はもうないかもねってことでまぁよしとしよう。ちょっと甘めの星★★★☆。

Personnelは登場人物が多過ぎなのと,CDのライナーのミュージシャンの記述は不完全なので省略。それにしても,George Bensonをコーラスだけで使うってもったいなくない?

2016年5月 2日 (月)

Butch Miles:この軽快なスイング感はやっぱりいいねえ。

"Miles and Miles of Swing" Butch Miles(Famous Door→Progressive)

Butch_miles先日も本作のリリースについては記事にしたが,改めて聞いてやっぱりこれはいいと思えたので,またも記事をアップである。再発盤であるが,この機会を逃すと入手は困難化するとも思われるので,新譜扱いとさせて頂き,推薦させて頂こう。

Butch Milesと言えば,Count Basie Orchestraでの活動が一番有名だろうが,Basieのバンドを猛烈にドライブさせたドラマーであることは間違いない。よって,Butch Milesが参加したBasieのアルバムは総じて評価が高い(と言っても,私はMilt Jacksonとの共演盤しか保有していないが...)。そのほかにはDave Brubeckのバンドにもいたことがあり,そこではJerry Bergonziとの共演が聞けてしまうのだ(アルバム"Back Home")。いずれにしても,強烈なスイング感を持つドラマーであることは間違いない。

そのButch MilesがFamous Doorに吹き込んだアルバムがこれである。やっているのはスタンダード中心であるが,Basieゆかりの曲もやっている。冒頭の"Cherokee"はゆったりしたテンポから始まって,一瞬おぉっと思わせるが,テンポ・アップしてからのノリが何とも素晴らしい。"Take the A Train"も結構ゆったりしたテンポなのだが,それに続くBasieナンバー,"The King"こそ,Butch Milesのスイング・ドラムスが炸裂である。いかにもBasieらしいリフからなだれ込むButch Milesのドラムス・ソロには興奮しちゃうよねぇ。

アルバムそのものはモダン・スイングであるが,ここで目を引くのがScott Hamiltonだろう。ここではAl Cohnとの2テナーであるが,録音時にまだ20代前半とは思えぬ吹きっぷりには驚いてしまう。1970年代後半はジャズがやや低迷していた時期と言ってもよかったかもしれないが,そういう時代にこういう,当時どちらかと言えば古臭いと思われるような感じのプレイをする若者が登場したということで話題になったことも懐かしい。私はこういう音楽を決して古臭いと思わないが,刺激的ではないのは確か。だが,こうした演奏から得られる軽快なスイング感やリラクゼーションは心地よさの極みなのだ。

このアルバムがリリースされた頃は,私は高校生だったわけだが,どうしてこういうレコードを買おうと思ったかの記憶は定かではない。だが,当時から父親が保有していたEddie Condonの日本のライブ盤なんかも結構いいなぁなんて思う,若年寄的なところもあった私である。その一方で,プログレとかアメリカン・ロックとかも聞いていたわけで,今にして思えば,さっぱりわけのわからない高校生であること甚だしい(爆)。

それから歳月は流れたが,今やオッサンと化した私にとって,このアルバムの心地よさは増すばかりである。もちろん,刺激の強い音楽だっていまだに好きだが,たまにはこういうのも必要なのである。やっぱりこのアルバムはFamous DoorレーベルのアルバムではZoot Sims盤の次に好きなアルバムである。これはほんまにええですわ。星★★★★☆。

ただ,難癖をつけさせてもらうならば,ブックレットの裏表紙の文字が欠けているのは超ダサい。デザイン的に画竜点睛を欠くとはこういうこと。私も細かいねぇと思いつつ,こういうところにちゃんと目配りしないとね。

Recorded in Fall, 1977

Personnel: Butch Miles(ds), Al Cohn(ts), Scott Hamilton(ts), Marky Markowitz(tp, fl-h), John Bunch(p), Milt Hinton(b)

2016年5月 1日 (日)

"Tributaries":こんなものまで廉価盤発売ですか...。

"Tributaries" Larry Coryell / John Scofield / Joe Beck (RCA Novus)

Tributariesストリーミングやダウンロードが主力となり,CDの売れない時代になって,CD市場を支えるのはある程度購買力のある中年以上ってことになるのだろうが,今回,ソニーから出る「クロスオーヴァー&フュージョン1000」シリーズもそうした世代を狙ったものと思えるようなセレクションとなっている。

私もまんまと策略にはまり,購入したものの1枚が印象的なジャケの「支流」というタイトルの本作。Larry Coryellはスーパー・ギター・トリオに参加することはあっても,あっちは基本はDi Meola~McLaughlin~Pacoであるから,本流ではないってことになる。しかし,アコースティック・ギターに関しては,Steve Khanとの"Two for the Road"のような傑作もあるし,「ボレロ」や「シエラザード」までやってしまう人なのだ。そのCoryellがリーダーとなり,ジョンスコ,そしてJoe Beckという意外な組み合わせで吹き込んだのがこの作品である。聞いてみればすぐわかるが,明らかにスーパー・ギター・トリオとは異なるタイプの演奏である。一言でいえば,一部ではブルージーな感覚も醸し出して,サウンドがよりアメリカ的である。そして,バトル・モードのような感じでもないので,これを聞いたら肩透かしと思うリスナーがいても仕方あるまい。そこは好みの問題だが,Steve Khanとのアルバムと比べても,緩さが目立つ。

そして,いかにもOvationな音の連続で,Ovationの音を好む人にはよいかもしれないが,それを好まないリスナーにとっては,それが多少煩わしく感じるかもしれない。私はOvationの音は別に嫌いというわけではないが,ずっとOvationばっかりってのはどうもなぁって感じである。まぁ,一世を風靡したのは事実だが,ここまでやられると飽きる。

私はこのアルバムをこれまでちゃんと聞いてきたわけではなかったので,ものは試しで買ってみたわけだが,まぁこれはなくてもよかったかなって感じである。ってことで,星★★★ぐらい。決してつまらないってほどではないが,燃え上がり感が不足しているように感じてしまうのはメンツゆえか。まぁ,これも勉強ってことで。

Recorded on August 17 & 23, September 17 & 19, 1979

Personnel: Larry Coryell(g), John Scofield(g), Joe Beck(g)

2016年4月30日 (土)

Bill Evansの未発表音源:このリリースは「事件」だ!

"Some Other Time: The Lost Session from The Black Forest" Bill Evans (Resonance)

Bill_evans貴重音源のリリースを連発するResonanceレーベルであるが,Stan Getzでも十分素晴らしいと思えたが,このBill Evansの未発表音源はもはやレベルが違う。この発見,リリースこそ「事件」と言ってよい。そんなアルバム,リリースからちょっと時間が経過したが,ようやく私のもとにデリバリーされた。なんでこんなに時間が掛かるのかはよくわからないが,そんな不満も解消するような優れた出来である。

ここでのメンツはVerveにおけるモントルー・ライブと同一であり,そちらは既に世評が確立したものなのは言うまでもない。その3人による未発表音源があったということ自体が驚きであり,それがリリースされただけでもこれは快挙である。

冒頭から一聴してBill Evansとわかる好調な演奏ぶりで,これがまさに素晴らしい出来と嬉しくなってしまった私である。DeJohnetteのドラムスがやや控えめに響くことや,MPSらしいクリアさにはちょいと欠けるかなぁって思わせるのが惜しい部分もあるが,Bill Evansのトリオ音源としてはこれぐらいが丁度いいかもとも思える。トリオを中心に,デュオ,ソロの音源も含み,リラックスした中にも優れた演奏が聞ける。これこそBill Evansの真骨頂だよなぁ。

とにかくこれは凄いや。こんな演奏を見つけてくれたことだけでも星★★★★★である。Bill Evansを聞き倒したリスナーすら満足させること必定。今年の「発掘盤オブ・ザ・イヤー」はこれを置いてあるまいな~。

Recorded on June 20, 1968

Personnel: Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Jack DeJohnette(ds)

ついに,ついに,ついにJLF来日。

待望のと言ってよいJeff Lorberの再来日が決定した。Jeff Lorber Fusionを復活させて6年,アルバムも4枚リリースしながら,ちっとも来日してくれなかったJeff Lorber Fusionの来日である。めでたい。じつにめでたい。JLにJimmy Haslipに,Andy Snitzer,Gary Novakというメンツもなかなかである。7月の来日に向けて予習しようっと(笑)。

«Famous DoorのButch MilesやScott HamiltonまでCDで出るとは...。

Amazon検索

2015年おすすめ作

2015年おすすめ作(本)