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2016年おすすめ作

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2018年2月20日 (火)

中年音楽狂 in スリランカ(その2)

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スリランカとの時差は3.5時間という半端な感じなので,案の定早い時間に目がさめる。2日目の朝は一度午前4時に目がさめたのも,日本時間なら午前7:30なのだから,まぁ仕方がないことである。その後,2時間ほど夢とうつつの間を彷徨いながら,現地時間6時に起床,朝の散歩もしてしまうという日頃不健康な生活を送っている私にとっては信じられないパターンを過ごした。

早起きしてホテルの部屋から撮った写真が上のものだが,写っているのはLotus Tower,高さは350m,ハスの花をデザインに取り入れている。こうやってみると結構幻想的な雰囲気だ(笑)。だが,昼に見るとこの色使いはないと思わせるデザインなので,この写真ぐらいが適切だろう。

いずれにしても,仕事はこれからが本番なので,そっちはそっちでしっかりやるの(少なくともそのつもり)だが,たまにエキゾチックなところに来るのも悪くないと思っている私である。

2018年2月19日 (月)

中年音楽狂 in スリランカ

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仕事でスリランカに来た。なんで私がスリランカにと思いつつ,国際協力の一環ってことである。まぁ二度と来ることはないと思うので,たった3泊の滞在ではあるが,せいぜい見聞を広めることにしよう。

それにしても,スリランカ行きの便は乗客がいるのかと思っていたら,ほとんど満席なのには驚いた。日本人の観光意欲恐るべし。ってことで,本日は現地到着時に撮ったスリランカの夕陽である。それにしても蒸し暑かったねぇ。

2018年2月18日 (日)

久々に聞いた「浪漫の騎士」

"Romantic Warrior" Return to Forever (Columbia)

Romantic_warriorAl Di Meola入りのReturn to Foreverは後に再結成してライブ盤も吹き込んでいるが,そうした中でもレパートリーとしてはこのアルバムから多くをやっていたような気がする。所謂第二期Return to Forever(RTF)はBill ConnorsやらEarl Klugh(!)を経て,Al Di Meolaに落ち着いた訳だが,今にして思えばまぁ納得の人選だったという感じがする。

それでもって本作であるが,これを聞くのも実に久しぶりって気がする。このアルバムを最後に,RTFは大型化した第三期へ突入することを考えると,このバンドではChick Coreaもやり尽くしたって感じがあったのかもしれないが,確かに本作はよくできている。

Chick Coreaのオリジナルが3曲と,ほかのメンバーの曲が3曲という構成は,バンドとしての質の高さの裏返しという気もするが,メンバーの曲ではDi Meola作の"Majestic Dance"が彼らしいロック・フレイヴァーを強く出していて微笑ましい。それにしても,これだけよくユニゾンを決めるものだと思ってしまうが,これがこのバンドの特徴であり,後のElektric Bandのひな型なんだろうなぁと感じる。

だが,私にとってのこのメンツの最高な演奏は,実は"Touchstone"に収められた"Compadres"だと思っているので,このやや仰々しい展開は何度も聞いていると,ちょっと鼻についてくる。ということで,レベルが高いのは承知しているが,まぁ星★★★☆ってところだろう。それにしてもこのジャケは...(苦笑)。

Recorded in February 1976

Personnel: Chick Corea(p, key, marimba, perc), Al Di Meola(g, hand bells, slide whistle), Stanley Clarke(b, bell tree, hand bells), Lenny White(ds, perc, alarm clock)

2018年2月17日 (土)

Victor Wooten@ビルボードライブ東京参戦記

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Victor Wootenのバンドのライブを観に,久しぶりにビルボードライブ東京に行ってきた。相変わらず小洒落たハコである。演奏前にカーテンが降りる前には,座席(カジュアル・シート)からはスケート・リンクも見えた。なんとなくアメリカにいるみたいである。

私が初めてVictor Wootenを観たのは,1990年に遡る。あれはNYCのRadio City Music HallでのChicagoのライブに,Bela Fleck & Flecktonesの一員として前座で出演していた時のはずである。Bela Fleckのバンジョーにも驚いたが,一番印象に残ったのはVictor Wootenのベースであった。その後は,Mike Sternのバンドで来日した時にも見ているが,その時はドラムスのWill Calhounがいけてなくて,印象が薄い。今回はリーダー・バンド,それもベース,サックス,ドラムスという渋い編成である。しかもドラムスがデニチェンとあっては,出てくる音も想像がつきそうなものである。

それでも集客はどうなんだろうなぁなんていう私の余計な心配をよそに,ほぼフルハウスとなったのはこういうサウンドを求めているリスナーは結構いるってことか。まぁ1日だけのライブだってこともあるだろうが。

Victor Wootenはメンバー紹介で“My name is Marcus Miller. “なんてとぼけたことを言っていたが,それはさておき,演奏はどファンクで大いに楽しめるものだったが,さすがにあれだけベース・ソロを聞かされるとちょっと飽きるって感じもあったというのが正直なところ。また,デニチェンのドラムスは素晴らしいのだが,爆発的なパワーを見せつけるところまではいかなかったように思える。ベースとサックスのデュオで演じられたアンコールにも出てこなかったのは,もしかすると体調でも悪かったのかって思えたのは穿ち過ぎか?

まぁ,それでも演奏は楽しめるレベルにはあったのでよしとしよう。Bob Franceschiniはエフェクターを使いながら,鋭いフレージングを連発していて,特にあのテナーの音色はこうしたタイトな演奏においては特に魅力的に響くと改めて思った。

Live at ビルボードライブ東京 on February 15,2ndセット

Personnel: Victor Wooten(b, vo),Bob Franceschini(ts, ss), Dennis Chambers(ds)

2018年2月15日 (木)

どうして廃盤のままなのか解せないChick Coreaの"Secret Agent"

"Secret Agent" Chick Corea(Polydor)

_20180212_2Chick Coreaの長いキャリアの中で,廃盤状態のアルバムはいくつかあるが,本作もそんな一枚。日本において一度だけCD化されているが,その後,またも廃盤状態になっているようである。別に悪いアルバムだとは思わないのだが,なぜだか全く解せない。

このアルバムが出た頃は,Chick Coreaがストリングスも入れて,バンドを大型化させていた頃で,来日もしていたはずであるが,"The Mad Hatter"からコンセプト的なものを除いて,よりバンド形式で臨んだアルバムという気がする。サウンドはよりフュージョン的な響きが強まっていて,結構楽しめるアルバムとなっている。だからこそ入手を難しくする理由がよくわからないのである。

まぁ,バルトークの"Bagatelle #4"なんて,明らかに浮いていて,この曲を入れることの必然性については全く疑問だし,ゲストで登場するAl Jarreauとの相性も最高とは言えないのだが,それでもホーン・セクションとの演奏や,Chick自身のシンセサイザー・ソロには聞きどころが多い。特にラストに収められた"Central Park"のカッコよさが素晴らしい。イントロからしてChick Coreaらしいし,ラテン・テイストがこれまたChick Coreaの個性をよく表していると思う。

そして,このアルバムのもう一つのポイントはBunny Brunelのフレットレス・ベース。彼が出てきた頃はそれこそ大型新人と言われていたのも懐かしい。更にラッパのAl Bizzuttiも相当持ち上げられていたはずである。いずれにしても,このアルバム,今一度評価してもいいように思えるし,これに続く"Tap Step"なんかよりはずっといいアルバムと思っている。星★★★★。

Recorded in 1978

Personnel: Chick Corea(p, el-p, synth, cl, perc, vo), Bunny Brunel(b), Tom Brechtline(ds), Airto Moreira(perc), Joe Farrell(ts, ss, fl), Al Bizzutti(tp, fl-h), Bob Zottola(tp), Jim Pugh(tb), Ron Moss(tb), Gayle Moran(vo), Al Jarreau(vo), Charles Veal(vln, vla, vo), Carol Shive(vln, vo), Paula Hochhalter(cello, vo)

2018年2月14日 (水)

Steve Reichの新作が出た。

"Pulse / Quartet" Steve Reich(Nonesuch)

_20180212Steve Reichの作品は結構な頻度でNonesuchレーベルからリリースされているが,今回は近年初演された2曲を,その初演を行った人たちによる演奏で収録したものである。"Pulse"は2016年11月にInternational Contemporary Ensemble,"Quartet"は2014年10月にColin Currie Groupによって,それぞれNYCのカーネギー・ホール,ロンドンのクイーン・エリザベス・ホールで初演されたものとのことである。

1曲目の"Pulse"は弦にフルート,クラリネット,ピアノという室内楽的な編成,そして2曲目の"Quartet"はピアノ2台,ヴァイブラフォン2台といういかにもReichらしい編成によるもの。編成そのものはReichらしいのだが,特に"Pulse"の方はミニマル感はいつもよりも控えめって気がする。もちろん,どちらもミニマルであることは否定しないが,メロディ・ラインがより明確なのが今回の特徴ってところではないかと思える。ミニマル的な響きは,通奏低音的に流れるバックエンドの響きの方に感じられる。

また,"Quartet"はピアノとヴァイブの組合せということもあって,ついついChick CoreaとGary Burtonのデュオを想起してしまう。ユニゾンに聞かれる美的感覚はCorea~Burtonと相通じるものがあるが,ここはReichなので,彼らの音楽ほどのスリルを求めてはならない。でも美しいものは美しいのである。

本作は,2曲合わせても31分強という収録時間ではあるが,いまだSteve Reichが新作を書き続けていることに触れられるだけでもよしとしなければならないだろう。一聴して,万人向けなのは"Quartet"だと思うが,何度か繰り返し聞いていくうちに,各々の曲の要素が自ずと明らかになってくるように思える。ということで,"Pulse"が星★★★★,"Quartet"を星★★★★★として,間を取って星★★★★☆。

Recorded on May 28, 2017 & May 30, 2016

Personnel: International Contemporary Ensemble<Josh Modney, Gabby Dioz, Michi Wiancko, Pauline Kim(vln), Kyle Armbrust, Wendy Richman(vla), Claire Chase, Alice Teyssler(fl), Joshua Rubin, Campbell MacDonald(cl), Jacob Greenberg(p), Greg Chudzik(b)>,Colin Currie Group<Colin Currie, Sam Walton(vib), Phillip Moore, Simon Crawford-Phillips(p)>

2018年2月13日 (火)

久しぶりにショップに行って仕入れた一枚:Peter Serkin

"Works by Igor Stravinsky, Stefan Wolpe, Peter Lieberson" Peter Serkin (New World)

Serkin昨今は,CDの購入もほとんどネットで行うようになり,そもそも中古盤を漁りに行くことも,Apple Musicで聞けばいいやと思うようになると,ほとんどなくなってしまっている私である。しかし,先日,横浜に行くことがあって,ちょいと用事の帰り道にショップに立ち寄ってみた。新譜にはあまり魅力的なものもなく,中古盤も5枚買えば1枚あたり200円オフと聞けば,以前の私なら絶対そのディスカウントのために意地でも5枚以上買っていただろうが,全然購買意欲がわかない。これは気になる中古盤があまりなかった(それでもMitchell FormanとかMetroとかは結構迷った)ということもあるが,私の生活/行動パターンが変わったからだと思わざるをえない。

そんな中,拾ってきたのがこの作品である。私はPeter Serkinの弾く現代音楽のアルバムを長年愛聴しているが,このアルバムは保有していなかったので,ちょっと高めではあったが購入したものである。SerkinはLiebersonの作品は結構吹き込んでいるが,Stravinskyは記憶にない。Wolpeはドイツの作曲家らしく,オペラも書いているそうだ。ナチスの迫害を逃れて,ドイツから脱出した人のようであるが,私にとっては初めての作曲家である。

この3人の作曲家の曲を並べてみると,Stravinskyは現代音楽的な響きというよりも,はるかにクラシカルに真っ当な音楽に聞こえる。逆に言えば,現代音楽的なプログラムとして据えるにはやや無理があるチョイスと言えるかもしれない。私はSerkinの古典音楽演奏も好きだが,どちらかを取れと言われれば,現代音楽を取るだろう。よって,私にとってはもう少しエッジが立った感じで統一してくれた方が好みである。また,Stravinskyの曲が,やや残響過剰に思えてしまうことも,Peter Serkinのピアノ・タッチと合わないような感覚もあった。録音全体に言えるが,もう少しクリアな音で録って欲しかったって気がする。

しかし,やはりこういう曲を弾かせると,Peter Serkinのピアノは非常に私への訴求力は高い。演奏自体は悪くないと思えるので,やっぱり私はこういうのが好きなのねぇってことで,星★★★★。

それにしても,これと一緒に買ったのがNeil Youngの新譜の"The Visitor"ってところには,CDを買う枚数は減っても,私の変態度は変わらんということを示しているなぁ(爆)。

Recorded in December 1985

Personnel: Peter Serkin(p)

2018年2月12日 (月)

今年初の劇場映画は「スリー・ビルボード」。

「スリー・ビルボード("Three Billboards Outside Ebbing, Missouri"('17,米,Fox Searchlight)

Three_billboards監督:Martin McDonaugh

出演:Frances McDormand,Woody Harrelson,Sam Rockwell,Peter Dinklage, John Hawkes

今年最初の劇場映画となったのが本作である。先のGolden Globeでも作品賞,主演女優賞,助演男優賞,脚本賞を受賞しているが,今度のオスカーでもかなり有力な候補作と考えれられている。非常に荒っぽいセリフが続くが,主演のFrances McDormandのまさに鬼気迫る演技にはやられること必定。

そして,オスカーではノミネーションを分け合っているWoody HarrelsonとSam Rockwellはどちらも好演であるが,評価されるとすればGolden Globeの結果同様,Sam Rockwellの方だろうと思える。いずれにしても,これはシリアスで重い映画であり,このストーリーは強烈なテーマを持っている。途中のセリフにも出てくるが,「怒りは更なる怒りを呼ぶ("Anger just begets greater anger")」ということを痛切に感じさせる映画なのである。

この映画はチャラチャラしたエンタテインメントではなく,重いテーマを持っているので,確実に好き嫌いは分かれるだろう。しかし,ドラマとして,これは実によく出来た映画であり,考えさせられるところの多い映画である。人種差別の残存すら全く隠し立てすることがなく,誰が善人で,誰が悪人なのかもはっきりしないこの映画が,もしオスカーの作品賞を取ったとすれば,それは結構凄いことだと思える。とにかく強烈な印象を残す映画であった。私は去年,「ダンケルク」を高く評価したが,それとはまったく違うテイストながら,甲乙つけがたい。ということで,「ダンケルク」同様に星★★★★★。いやいや,凄いですわ。

2018年2月11日 (日)

Marc Coplandのトリオ作品ではプレイバック頻度が低い"Two Way Street"。

"Two Way Street" Marc Copland / Dieter Ilg(Jazzline)

Two_way_street私はMarc Coplandの結構なファンだと思っているが,聞き方はかなりいびつで,リーダー作で保有しているのは,基本はソロかピアノ・トリオ,そして管以外の楽器とのデュオがほとんどを占めている。私にとっては個人的にはMarc Coplandはソロかトリオが一番いいのである(きっぱり)。

そうした中で,本作もピアノ・トリオであるが,Marc Coplandのキャリアの中では比較的早い時期のレコーディングになる。そうは言っても,録音当時,彼は既に40代だったはずだから,中堅ピアニストって感じである。だが,私がこのアルバムをプレイバックする頻度は決して高くないのである。それはなぜか。冒頭のロック・ビートで演じられる"Deep Fried"の違和感があまりにも強いからである。その後は"M*A*S*H"のテーマをやったり,私が期待するようなCoplandの作風の演奏になっていくのだが,やっぱり1曲目が鬼門なのである。更に,何を考えたかわからないが,最後にもう1回,"Deep Fried Reprise"として再度登場させられては何を考えているのかと思ってしまう。

ついでに言えば,ドラムスのRalph Penlandが曲によってはちょいと叩き過ぎ(特に"Dani's Delight"に顕著)かなって気がしないでもない。なので,いつものようにMarc Coplandのピアノに引きずり込まれる感覚が希薄なのは痛い。

全体的には悪い作品だとは思わないのだが,やはり私の中では優先順位は上がらないのだ。Jobim作の"Zingaro"なんていつものCoplandそのものだと思えるし,徐々に盛り上げる"I Fall in Love Too Easily"もなかなかと思える(それでもPenlandはややうるさい)だけに,何とも惜しい作品である。ということで星★★★とするが,私はこれを聞く前に聞くべきCoplandのアルバムはいくらでもあると思う。

Recorded on November 24, 1992

Personnel: Marc Copland(p), Dieter Ilg(b), Ralph Penland(ds)

2018年2月10日 (土)

Larry Carlton@Blue Note東京参戦記。

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2/5にLarry Carltonを観るためにBlue Note東京に行ってきた。私がLarry Cartonのライブを見るのは,多分1991年にNYCのGRP祭りで見て以来だと思うので,四半世紀以上経過している。あの時はDavid Benoitらとのセッション・バンドの一員としての出演で,Larry CartonはLes Paulを弾いていたように記憶している。

それ以来の生Larry Cartonではあるが,音源はその都度結構聞いてきたから,そんなに久しぶりって感じはしない。今回のLarry Carltonは,"Smiles and Smiles to Go"のようなアコースティック・ギターで演じられた曲もすべてトレードマークであるES-335でプレイした。時にブルージーな感覚も漂わせながら,彼らしい音色のギターを聞かせて,長年のファンも満足させたと思う。聞かせどころがわかっていて,プロフェッショナルな演奏だったと言える。よって,私もほぼ満足だったわけだが,アンコールの"Room 335"は一丁上がりみたいな演奏で,さすがにこれはないだろうと思わせたのは残念。時間が押していたってわけでもないのだから,Larry Carltonにはもう少し長めのソロと,更にはMitch Formanにワン・コーラスぐらいソロは取らせてもよかったと思うのだ。

それを除けば,バンド・メンバーのクォリティも高く,楽しい気持ちで家路についた私であった。尚,写真はBlue NoteのWebサイトから拝借したもの。

Live at Blue Note東京 on February 5, 2017

Personnel: Larry Carlton(g), Mitch Forman(key),Paulie Cerra(ts,vo), Travis Carlton(b), Gary Novak(ds)

2018年2月 9日 (金)

大西順子をBlue Noteで観たのだが...。

本来ならば,先日観たLarry Carltonのライブについて先にアップするのが筋だが,ヴィヴィッドな感覚が残っているところで,大西順子のライブについて書いておきたい。

私は長年,大西順子の音楽について高く評価してきたつもりである。何度かの引退状態もあったが,復活した時の音源についても,ライブについてもこのブログに書いてきたし,基本的には私を魅了する音楽を提供してもらったと思っている。最新作"Glamorous Life"についてもちゃんと褒めたつもりだ。だが,絶対にその前作"Tea Times"について認める気はないし,あのような愚作をリリースしたことを彼女は恥じるべきだと思っている。それでも,"Glamorous Life"はよかったと思ったがゆえに,今回Blue Note東京で開催されたライブにも足を運んだのだ。

だが,私はライブの場で,妙に増幅されたピアノの音を聞いて,違和感を覚えていた。Blue Noteのようなヴェニューで,どうしてああいったピアノの音を聞かなければならないのかという違和感は最後まで消えることはなかった。ドラムスの高橋信之介が非常にいいドラミングを聞かせ,ベースの井上陽介もビートにさえ乗れば,いいソロ・フレーズを聞かせていた。そしてリーダー,大西順子だって彼女らしいアグレッシブなソロを聞かせたのだから文句はなさそうなものだ。だが,どうしても特に前半のピアノの音は,それこそ"V.S.O.P"におけるHerbie Hancockによるヤマハのエレクトリック・グランドか?と思いたくなるような音には辟易とさせられたと言わざるをえない。私は以前,大西順子がオーチャード・ホールでライブを行った際もPAのひどさを指摘したことがある(記事はこちら)が,今回,久しぶりに彼女のライブを観たにもかかわらず,またかよ?と思わされたと言わざるをえない。正直センスが悪いのだ。

そして,今回はもう1枚のアルバム,"Very Special"のプロモーションも兼ねていたのかもしれないが,馬場孝喜のアグレッシブなギターはなかなかよかったとしても,狭間美帆まで呼んで,室内楽的なサウンドをライブの場で聞かせる意味は本当にあったのか?

最前列かぶりつきで聞いているおっさんは,それこそノリノリで聞いていたようだが,私はそういう姿を見て,どんどん冷めていったと言っても過言ではない。演奏の質が高いにもかかわらず,今回のライブはどうしても大西順子が「やりたいことをやった」だけにしか思えなかったのである。聴衆の一人としての私は,これぞ聴衆不在と思わざるをえず,きっとサイン会もあるだろうなぁと思って持っていったCDがあったにもかかわらず,本人にどうしても文句を言ってしまうだろうなぁと思って,スルーして帰ったのであった。

演奏の質が高かったのは認めるが,アンコールのメンバーによる喋りなんて明らかに蛇足であり,どうせやるなら,Christian McBrideのライブでのアンコールにおける"Car Wash"のノリを見習えよと言いたくなってしまった。

今回はクーポンを使って,半額で聞けたからいいようなものの,正直言ってこんなライブならもうええわと思っている私である。私がこういうことを書くと,大西順子はエゴ・サーチでこれを見つけて,どうこう言われるかもしれないが,それでも言わずにおけないこともある。プロのミュージシャンであれば,こうした批判があることもちゃんと知るべきなのだ

ということで,私にとってはこれが大西順子のライブを見るのは最後になるだろう(きっぱり)。こういうことを書くと,私に対して文句を言いたくなる大西順子のファンもいらっしゃるだろうが,私には私の考え方があるってことで,たとえこの記事が批判されても馬耳東風を貫くつもりである。

2018年2月 8日 (木)

久々に聞いたGöran Söllscherが弾くBeatles曲集

"Here, There and Everywhere: Göran Söllscher Plays the Beatles"(Deutsche Grammophon)

Sollscher私はGöran Söllscherが弾くバッハの曲集を昔から愛聴しているのだが,そのGöran Söllscher が突然Beatles曲集を出すというのを知った時には驚いたものである。だが,Beatlesの曲の普遍性は,クラシック・ギター1本で演奏しても十分に表現可能であることは,ここでも明らかになっている。

ここでは,Göran Söllscher本人が6曲編曲するほか,武満徹が4曲,竹内永和が1曲,そしてBörje Sandquistが6曲のアレンジを施しているが,どれも楽しめる。その一方で,贔屓目もあるかもしれないが,武満徹がBeatlesの音楽の魅力を最もストレートに伝えているように思える。逆に言えば,Börje Sandquistの"Yellow Submarine"のような曲は,面白いのは事実なのだが,やや策に溺れた感がないわけでもない。

だが,しっかりと鑑賞するもよし,BGMとして流すもよしという点では,これはいいアルバムだと思うし,BGMとして流れていたとしても,ついつい耳をそばだててしまうだろうなぁと思える作品である。星★★★★。

尚,Göran Söllscherは4曲で11弦ギターを弾いているが,武満が編曲の4曲を含めたほかの曲については通常の6弦ギターなので,老後の楽しみに,私のクラシック・ギターでも演奏に取り組んでみようかなぁとさえ思わせてくれる。まぁ,いつになるかはわからんが(苦笑)。

Recorded in November 1994

Personnel: Göran Söllscher(g)

2018年2月 7日 (水)

Billy Prestonは素晴らしい。

"Encouraging Words" Billy Preston(Apple)

Billy_prestonこのアルバム,再発される前は非常に入手が難しかったが,最近は簡単に手に入るようになったようだ。私はその再発前にゲットしたので,結構高くついた記憶がある。Billy PrestonはBeatlesのアルバムにおけるエレピのプレイでも印象深いわけだが,そうしたつながりもあって,Appleでのあアルバム2枚は,George Harrisonがプロデュースしている。だったら,ファースト,「神の掟」から記事にすればいいようなものだが,そこは気まぐれで,このAppleの2ndである。と言うよりも,"My Sweet Lord","All Things (Must) Pass"や"I've Got a Feeling"が収録されているからこそ,実はこっちの方が気になってしまうのである。

このアルバム,詳しいPersonnelは書いていないのだが,George Harrisonはもちろん,Eric Claptonをはじめとする"All Things Must Pass"系列のミュージシャンが参加していると思われる。しかし,出てくる音楽は完全にソウルであるが,そこかしこにGeorge Harrisonっぽいギターも聞かれて,Prestonの歌だけでなく,バッキングにもついつい耳が行ってしまうのは仕方あるまい。

いずれにしても,このアルバム,Billy Prestonのソウルフルな歌唱と,彼のキーボード・プレイが過不足なく収められていて,久しぶりに聞いても楽しいアルバムであった。まぁ,このジャケットなので,どれぐらい売れたかはわかったものではないが,Billy Prestonのエレピは本当にいいよねぇと思わされるに十分である。星★★★★☆。

2018年2月 6日 (火)

今聞いてもよく出来ていると思えるRod Stewartの"Vagabond Heart"

"Vagabond Heart" Rod Stewart (Warner Brothers)

Vagabond_heartこれは懐かしいアルバムである。このアルバムがリリースされた頃はMTV全盛と言ってよいが,在米中の私もFMやらMTVでプレイバックされることが多かったこのアルバムからの曲を聞いて,結構いいねぇということで購入したことも懐かしい。そして,それから四半世紀以上経過した今聞いても,このアルバムは結構よく出来ていたと思える。

このアルバムのいいところはRod本人が書いた曲もいいのだが,更にRod以外が書いた曲が何とも素晴らしい出来なのである。まさに選曲の勝利というところである。この辺りにこの人の歌手としての審美眼が表れると言ってよいように思える。Marc Jordanらが書いた"Rhythm of My Heart",Robbie Robertsonの"Browken Arrow",Larry John McNallyの"The Motown Song",Van Morrisonの"Have I Told You Lately",そしてThe Stylisticsをオリジナルとする"You Are Everything"って,センスいいよねぇと言うのが正直な感想である。プロデューサーは複数いるのだが,一本筋が通ったアルバムになっているの立派。

このオリジナルとカヴァー曲の絶妙なバランスによって,このアルバムは一時期不調であったRod Stewartの復活を印象付けたと思える。その後のRod Stewartは,ほぼ名曲歌いみたいになっているのが実態だが,このアルバムは本当によかった。改めて聞いてみて,歌手Rod Stewartの素晴らしさを改めて感じることができた。これが彼の最高傑作だと言う気はないが,これは実に楽しめるアルバムである。星★★★★☆。

尚,Van Morrison作"Have I Told You Lately"が私の保有するCDのライナーではScott Wiseman作となっているが,それは”Have I Told You Lately That I Love You"という曲の作者であり,確かに冒頭のフレーズは非常に似ているが,これはあくまでもVan Morrisonの曲。尚,参加ミュージシャンが多いので,Personnelは省略。基本はRod本人とBernard Edwardsがプロデュースしているが,Trevor Horn,Patrick Leonard,Lenny Waronker,そしてRichard Perryによるプロデューサー陣の貢献は大きいと言っておこう。

«これはいい!Bobo Stensonのトリオ作がECM的美学炸裂。

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