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2014年10月23日 (木)

Brian Enoが描く「宇宙」。はまり過ぎである。

Apollo "Apollo: Atmospheres & Soundtracks" Brian Eno(Virgin)

Brian Enoという人は正直言って掴みどころのない人である。私の中では"801 Live"やRoxy Musicのロック的なイメージと,アンビエント・ミュージックを推進するイメージが両極化していて,どっちもEnoだってのはわかっていても,よくもまぁこれだけ違う音楽ができるもんだと常々感心している。その一方で,U2やTalking Headsをプロデュースするとロックになっちゃうしねぇ。いずれにしても尖った人である。

そんなEnoによるアンビエント・ミュージックについては,私も何枚か持っていて,昔はこれってどういう人が聞くのか?なんて思っていたのだが,人間変われば変わるものである。まぁ,Tangerine Dreamも似たような感じって話もあるが,身体がこういう音楽を欲する時もあるのだと最近感じる私である。

ここでの音楽は,ある意味「宇宙という静寂空間」そのものだって気もする。この音楽が使われた映画そのものは未見なので何とも言えないが,いかにもって感じの音楽であり,これはまさにぴったりって感じであることに疑問の余地はない。逆に言えば,これって音楽なのか?って声も聞こえてきそうだが,「静寂」を表現するにはこうでなければならなかったっていう気がする。ところが,8曲目の"Silver Morning"から音像が一転し,アンビエント的な要素が一旦希薄化するのだが,これはどういうシーンでこの音楽が使われたのかを理解する必要があるように思える。これはいいか悪いかというよりも,合っているか合っていないかっていう問題のように私には思えるからである。LPで言えばA面に収められていた音楽が,「宇宙の静寂」を示す無機的な感覚が強いのに対し,"Silver Morning"から"Always Returning"までの流れは,ヒューマンな感覚が強まっていることには何らかの意味があったはずである。そういう意味で,私はそれらの曲は,アンビエントというより,ヒーリング・ミュージック的なところを感じたというのが正直なところである。

では私はこの音楽をどう評価するかと言えば,これは鑑賞音楽としてはう~むとなってしまうかもしれないが,バックエンドで流れていれば,これっていいのではないかと思える,そういう音楽である。つまり,音楽を意識しなくていいという観点では,それこそアンビエント・ミュージックなのだということで,私はBrian Enoの狙った通りの反応を示しているのかもなぁって気がする。このアルバムに星を付けることにどれほどの意味があるか全くわからないが,私は結構好きとだけ言っておこう(笑)。

尚,私のブログにはこの音楽にフィットするカテゴリーがないので,「現代音楽」としておくが,全然難解ではないので,念のため。

Musicians: Brian Eno, Roger Eno & Daniel Lanois

2014年10月22日 (水)

祝来日,Marc Coplandってことで,ミーハー炸裂の中年音楽狂(笑)。

Marc_copland003_2

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Marc_copland_and_i_2 我ながらミーハーだ。でも好きなんだもん,Marc Copland(爆)。一応,Cotton Clubでのライブはジョンアバがリーダーだったので,演奏終了後のサイン会では,敬意をはらって,ジョンアバに先に声を掛けて,ECM4作("39 Steps","Gateway"2作と"Arcade")にサインはしてもらったのだが,リーダー以上に,私はMarc Coplandのファンなのだ。ということで,持っていたCoplandのアルバムはこの4枚。Ralph Townerとのデュオとか,New York Recordingsも持って行けばよかったかなぁ。となるとやり過ぎだと思って4枚にしたのだが,それでも普通の人からすれば行き過ぎなんだろうなぁ。FBには既にアップしたMarcと私の写真だが,後ろ姿でも幸福感がにじみ出してるねぇ。ちょっと恥ずかしくもあるが,笑ってしまうなぁ。

2014年10月21日 (火)

John Abercrombieライブの戦利品(取り敢えず)。

39_steps001_2 John AbercrombieがCotton Clubに出演するのは7年振りだそうである。ライブの会場においても,確かに老けたなぁって気がしたが,もう70歳近いのだから当たり前と言えば当たり前である。次はいつかもわからない(あるいはもう来れない?)ということもあって,今回の参戦となったが,ジョンアバだけだったら行っていたかどうか...。今回の私の参戦へのモチベーションを高めたのは,ジョンアバには悪いが,Marc Coplandだったのだ。

今日は夜も更けたので,ご両人のサイン入り最新作"39 Steps"のジャケのアップだけにして,ライブの模様については改めてご報告とするが,正直なところ,かなり危なっかしいところもあったジョンアバであった(苦笑)。だが,彼の生を見ることは,それはそれで意義があったと言っておこう。彼が親指弾きってのがわかっただけでも価値があるってもんだ。それにも増して,Marc Coplandである。なるほど,こういうタッチだったのかと思っていた私だが,詳しくは改めて。でもやっぱり好きだなぁ,Marc Copland。ナイス・ガイだったし(笑)。

追伸:先日この記事でジョンアバの来日が7年振りのようなことを書いたが,私の事実誤認であった。ここにお詫びして上記の通り,訂正させて頂く。

2014年10月20日 (月)

長年音楽を聞いていても,縁のなかったGary Burtonの"Duster"

Duster "Duster" The Gary Burton Quartet (RCA)

お題の通りである。このアルバムは,私がジャズを聞き始めた頃には,既に廉価盤で出ていたような気がする。初出は1967年ぐらいだから,70年代後半にはリリースから10年以上経過していたことになる。だが,不思議なもので,今の今まで,このアルバムを聞いたことがなかったのだが,昨今の廉価盤ラッシュの中で,ようやくゲットした1枚である。

ではなぜ,このアルバムを聞くのを躊躇してきたのか?この作品に限らず,BurtonとLarry Coryellの共演作は何かと言えば,Larry Coryellのロック・タッチのギターが大きく取り上げられていたように思えるのだが,その辺りに若干の抵抗があったのかもしれないが,今の耳で聞けば,これのどこがロック的なのか,私には全く理解できないと思えるほど,ごくごく普通のジャズに聞こえてしまう。それが長い年月の中で,様々な音楽が出てきたことのメリットであるようにも思えるが,いずれにしても,私にはロック的な要素はほとんど感じられないというのが正直な感想ではあるが,音楽そのものは誰がどう聞いてもGary Burtonだよなっていうことは間違いのない事実である。Burtonのスタイルは60年代から確立していたことを強く感じさせる。

それにしても,帯にも書いてあるが,「チョーキングやフィードバック奏法を駆使した」なんてことが,ロック的だと思われること自体に時代を感じざるをえない。もちろん,それまでのジャズの奏法としてはそうしたギター・サウンドってのはなかったかもしれないが,それを導入するだけで大騒ぎされること自体が,もはやありえないことなのだ。今の耳からすれば,現在はエレクトリック専門のSteve Swallowがアコースティック・ベースを弾いていることの方が新鮮に響くと言っては言い過ぎか。

だからと言って,この作品が悪いものとは全然思っていなくて,これが実によく出来たアルバムであり,リリカルな部分と,スリリングな部分をいい塩梅に融合させたものだと思えた。いずれにしても,リリースされてから50年近く経つ本作をこれまで聞いたことがなかったっていうのはやっぱりまずかったかなぁなんて思った私である。反省も込めて星★★★★☆。

Recorded in April, 1967

Personnel: Gary Burton(vib), Larry Coryell(g), Steve Swallow(b), Roy Haynes(ds)

2014年10月19日 (日)

Tim Hauserを偲んで,マントラを。

Bodies_and_souls "Bodies And Souls" The Manhattan Transfer(Atlantic)

昨日,Tim Hauserの訃報をお知らせしたが,彼らの絶頂期は70年代後半から80年代半ばぐらいではないかと思っている。正直なところ,彼らの音楽に夢中になったのは"Vocalese"が最後と言ってもよいだろう。その後もアルバムは何枚か買っている(ちなみに最後に私が購入した彼らのアルバムは"The Chick Corea Songbook")が,彼らの音楽への興味が以前のように私の中で盛り上がることはなかった。なので,私は彼らのアルバムをこのブログでも数枚取り上げているが,総じて点が辛めなのである。だが,彼らがジャズ界で果たした役割は評価しなければならないし,少なくとも,オーディエンスのすそ野を広げたことは間違いない。

一方,彼らは何でも出来てしまうというところが仇となって,アルバムとしては一貫性に乏しい作品が多くなってしまっているのがやや残念というところではある。今日,Tim Hauserを追悼する意味で聞いているのは"Bodies And Souls"だが,このアルバムもそうした部分があることは否めない。だが,このマントラのアルバムの中でも,かなりポップな感覚の強いアルバムを聞いて,やはり優れたグループであったことは間違いないなぁと思ってしまった。おそらく,この作品は彼らのポピュラリティが日本で最大化している頃の出たもので,今となっては信じられないことだが,彼らのサントリーのCMに出てきて"American Pop"を歌っていたのだから,凄い時代である。特定の年代以上の人ならわかるが,「ブランデー,水で割ったらアメリカン」という訳のわからんキャッチ・コピーであった。

それはさておき,マントラのリーダーとしてのTim Hauserの役割は大きなものであったと考えれば,やはりここはちゃんと追悼するのが筋である。私は,それでも"Down South Camp Meetin'"がどうしてもこのアルバムの流れを分断しているように思えてしまうのが事実ではあるが,それでもこのアルバムの持つポップさは結構好きである。もちろん,ジャズ・コーラスとしてはポップ化し過ぎているということも言えるわけだが,非常に楽しいアルバムだと思う。

マントラの音楽は,技量は十分でありながら,決して深刻になるようなことのない音楽として,いろいろな場を盛り上げてきたと思うが,そうしたことを再評価しつつ,改めてTim Hauserのご冥福をお祈りしたい。

2014年10月18日 (土)

追悼,Tim Hauser

Manhattantransfer_3_2 Tim Hauserが亡くなったそうである。Tim Hauserと言えばManhattan Transferとなるが,彼らが作り上げたハーモニーは不滅だと言っておきたい。気がつけば彼も72歳だったとのことだが,ビルボードでのライブも予定されていたことから,急死ということになろう。公演は代役を立てて実施されるようだが,結果的にそれはHauserの追悼公演となろうが,本日のところは,彼,そして彼らの功績,業績を改めて噛みしめることとしたい。

R.I.P.

2014年10月17日 (金)

90年代,Andy Summersはフュージョンであった。

Charming_snakes "Charming Snakes" Andy Summers(Private Music)

このアルバムがリリースされたのは1990年か91年のはずだが,私はその頃在米中の身であった。このアルバムも何の気なしに買ったのだが,PoliceのAndy Summersが全編インストで演奏し,完全にフュージョン化しているのには驚いたものである。かつ,このアルバム,メンツが結構豪華なのだ。以前,このブログで取り上げたことのある"World Gone Strange"と同様(記事はこちら)である。

だが,これが一般に受けたかというと必ずしもそうではなかったように思う。このアルバムのリリース後,Andy Summersは自身のバンドとMichael Brecker Bandのダブル・ビルでNYCのタウン・ホールに出たのだが,第一部がBreckerのバンド,第二部がAndy Summersのバンドという順番で出ていた。演奏していたのはこのアルバムからの曲が多かったはずである。しかし,Summersのバンドが演奏をしている途中で,実はかなりの数の聴衆が席を立ってしまったのである。それは彼らがひどい演奏をしたというわけではなく,BreckerのファンにとってはSummersの演奏なんて関心の対象外だったということなのかもしれないが,私は席でそうした聴衆の反応を見ていて,Summersが可哀想になってしまった記憶がある。多くのジャズ寄りの聴衆はおそらくAndy Summersはロックの人だという意識が強かったのではないか。だが,ここで聞かれるような,ややハード目のフュージョンが悪かったとは決して思っていなかった私である。

そんな記憶もある私だが,このアルバムを聞くのは実は久しぶりで,メンツも記憶から飛んでいた(笑)。でも真面目にフュージョンに取り組むAndy Summersの演奏は結構レベルが高いと思うのだが。でもやっぱりパブリック・イメージとしてはPoliceのAndy Summersだから仕方なかったのかなぁとも思える。だが,彼の名誉のために言っておけば,Michael Breckerは私があまり評価していない"Now You See It, Now You Don't"期のライブだったので,どちらかと言えば私はSummersバンドの方が好きだったかなぁ。でももう20年以上前なので,記憶が曖昧である。とにかく,第2部で客がどんどん帰ったことだけは鮮明に覚えているが...。

Mark Ishamの参加は意外な気もするが,サウンド的にはここでの音楽にフィットしていて,相性はいいと思える。今となってはこのアルバムもマイナーなものになってしまったかもしれないが,無視されるには惜しいアルバムだと思う。星★★★★。メンツではChad Wackermanがここでもいい仕事ぶりを示している。

Personnel:  Andy Summers(g, banjo), Doug Lunn(b), Darryl Jones(b), Sting(b), Chad Wackerman(ds), Brian Auger(key), David Hentschel(key), Herbie Hancock(p, key), Ed Mann(perc), Bill Evans(ts, ss), Mark Isham(tp)

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