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2015年7月 5日 (日)

バイノーラル録音による"In a Silent Way"トリビュート

Powerhouse"In an Ambient Way" Powerhouse (Chesky)

結構豪華なメンツによる"In a Silent Way"トリビュート作である。参加しているのはMilesのカーボン・コピー(笑),Wallace Roneyに,先日惜しくも亡くなったMiles大好きBob Belden,そしてOz Noy,Kevin Haysに加え,Milesとの共演歴を持つLenny WhiteにDarryl Jonesだと思ったら,聞こえてくるのがアコースティック・ベースなのでよくよく見たら,Daryl Johnsではないか。世の中にはややこしい名前のミュージシャンが存在するものだと思ってしまったが,決してDarryl Jonesではないので,念のため。

それはさておきである。この作品はバイノーラル録音だそうである。Wikipediaによれば,バイノーラル録音は「人間の頭部の音響効果を再現するダミー・ヘッドやシミュレータなどを利用して,鼓膜に届く状態で音を記録することで,ステレオ・ヘッドフォンないしイヤフォン等で聴取すると,あたかもその場に居合わせたかのような臨場感を再現できる、という方式ってことは,ヘッドフォンで聞くことが前提なのであれば,CDじゃなくて,ダウンロードでもいいってことだなってことで,値段も安かったので,早速ダウンロードしてみた。

音についてはそう言われればそうかなぁと思える程度であるが,確かに分離はいいように思える。むしろ,ここでは各人がなりきりぶりを発揮して,正調トリビュートに仕立てていることが微笑ましい。Oz NoyやKevin Haysがここまでやるってのは意外な感じもするが,それでもMilesに心酔するミュージシャンが,しっかりコピー・バンド作ってみましたって感じがするのだ。だったらオリジナリティはどうなのよなんて話にもなるわけだが,そこはまぁ固いこと抜きにして,笑いながら聞けばいいように思える。とにかくなり切っているのだ。ちなみにヘッドフォンなしで聞いても,真っ当な音に聞こえるから,やっぱり録音はいいんだろうな。さすがCheskyと思ってしまった。甘いの承知で星★★★★。

Personnel: Bob Belden(ss,fl), Wallace Roney(tp), Oz Noy(g), Kevin Hays(rhodes), Daryl Johns(b), Lenny White(ds)

2015年7月 3日 (金)

よくぞしのいだって感じだったなでしこのセミ・ファイナル。こうなりゃもう1勝!

Pk
FIFA女子ワールドカップもいよいよセミ・ファイナルである。私は出張から東京に戻るところだったので,結果はネットで追いながら,実際の試合の模様は,家に帰ってからビデオで映像を確認したのだが,イングランドの猛攻によく耐えたって感じが強い。特に後半は危ないシーンの連続で,勝つも負けるも紙一重って感じだった。

オフェンスもオーストラリア戦ほどは機能しておらず,結果的に1点目のPKを誘ったのも,2点目のOGを導いたのも,サイドからの上がりを生むスルー・パスからだったということであり,そういう攻撃をもっと仕掛けるところを見たかったように思う。だが,イングランドのしつこい縦一本の攻撃や,ゴール前にハイ・ボールを供給する攻撃に,なでしこはかなりディフェンシブになっていたから,まぁ仕方がないってところか。

後半に交代で入った岩渕はキレのある動きで,彼女がクォーター・ファイナルに続いて状況を打開するのかなと思っていたが,OGというのはまさに想定外であった。川澄からのパスが大儀見に通っていたら,それこそ決定的だったので,イングランドの6番,Bassettが足を伸ばすのは当然としても,飛んだコースがなでしこにはラッキーであり,イングランドにとってはアンラッキーだった。

この結果,日本時間,月曜日の朝の決勝は,米国との前回大会,ロンドン五輪に続く再戦ということになったが,イングランド以上の強敵であることには間違いない。だが,集中を切らさず,相手を疲れさせるぐらいのサッカーを展開すれば,勝機はあるはずである。とにかくここまでくれば優勝を勝ち取って欲しい。でもその日は朝から地方出張の移動中のため,試合はライブでは見られないんだよなぁ。ここはラジオに頼るしかないな(笑)。

それにしても,宮間のPKは完璧だったなぁ。あれはGKの動きを見てから蹴っているとしか思えない。まさに遠藤のようなPKであった。

2015年7月 2日 (木)

ようやくアップできるEnrico Pieranunzi~Federico Casagrandeのデュオ

Double_circle"Double Circle" Enrico Pieranunzi / Federico Casagrande (CAM Jazz)

結構前にデリバリーされていたのだが,通常のオーディオでは問題ないのに,iTunesではどうしても音が割れる感覚がして,気持ち悪いと思っており,アップが遅れてしまったものである。原因は何のことはない。イコライザーである。PCでは常時イコライザーをオンにしていたのだが,そちらもおかしければ,iPod側で再生しても割れるので,これはリッピングした音そのものに問題があるのかとも思えて,何度もインポートにトライしても結果は同じだった。しかし,試しにPCでイコライザーをオフにしたら,問題解消。iPod側も確認したら,なぜかイコライザーがJazzになっている。これがどうも音割れの原因だったようである。ということで,音も安定したので,改めての記事のアップである。逆に言えば,いかに最近の私の音楽鑑賞環境がPC側に寄ってしまっているかの証左であるが,まぁ家の間取りを考えても,オーディオ・セットはリビング・ルームに配置されているので,家族の手前,それも仕方ないのである。

それはさておき,ピアノとギターのデュオと言えば,昔ならBill Evans~Jim Hall,近年ではFred Hersch~Julian Lageの作品があった。Enrico Pieranunzi自身にもJim Hallとのデュオがあるが,そちらは私は未聴である。だが,このアルバムを聞いて,冒頭の"Anne Blomster Sang"からして,このアルバムの成功は固いと思わせるものがあった。"Sector 1","Sector 2"と題された2曲は二人の即興的なアプローチが強く,やや印象が違うが,それ以外の曲には,私がEnrico Pieranunziがギターとデュオをやったらこうなるだろう(あるいはこうなって欲しい)って感じの印象が満ち満ちており,これはいいねぇと思わせる。

このアルバムの成功要因は,Enrico Pieranunziのピアノがいいのはもちろんだが,Federico Casagrandeのギターの音色が大きく貢献しているように思える。アタックは弱めで,非常にソフトな音色がEnrico Pieranunziのピアノと非常に相性がいいのである。これが最近何かと話題のエンジニア,Stefano Amerioの技によるものかどうかははっきりしないが,このバランスが心地よい。全編を通して聞いても,あっという間に時間が過ぎていく,そんなアルバムである。星★★★★☆。どういうタイミングがフィットするのか微妙であるが,鬱陶しい梅雨空の午後でも,ナイト・キャップの友としても機能することは間違いないな(笑)。

上述のイコライザーの話に戻れば,このアルバムは,真っ当な音で楽しむべきアルバムであり,極論すればサウンド(再生環境)の乱れを許容しない。それほど純度が高い音楽だということの証のように思う。

Recorded on November 12, 13 & 14, 2014

Personnel: Enrico Pieranunzi(p),Federico Casagrande(g)

2015年7月 1日 (水)

全くノーマークだったのだが,このメンツでは見逃せないLevin Torn White

_20150628_3"Levin Torn White" Levin Torn White(Lazy Bones Recordings)

Chris Squireの突然の訃報を受けて,一日アップするのが遅れたが,それは間違いなく許されることだと思う。それぐらいショッキングな出来事であった。ということで,気を取り直して...。

このアルバムについては全く知らなかったのだが,David Tornの新作がECMから出る際に,Webサーフィンをしていて,偶然知ったアルバムである。Tony LevinとTornは全くECMらしからぬ"Cloud About Mercury"や,その後のBruford Levin Upper Extremities等で共演しているが,そこにはBill Brufordがいた。しかし,今回のキモはドラマーがYesのAlan Whiteだということである。このメンツではプログレ好きの血が騒ぐのも当然である。

そして,ここに収められた演奏は,オール・インストではあるが,完全にロックの範疇において語られるべき音楽である。本作がリリースされた2011年には既に還暦を過ぎていたと思えないAlan Whiteのパワフルなドラミングは,Yesで聞かれるものとは性質が違うように思える。よりへヴィーでよりテクニカルと言うべきか。そこにDavid TornのギターとTony Levinのベースがアドオンされるのだから,出てくる音は推して知るべしである。

だが,この手の音が好きだというリスナーにとっては,非常に刺激的なアルバムであり,見逃すには惜しい作品である。その一方,なかなか簡単に手に入れることは厳しい。もちろん,Lazy Bones Recordingsから直接購入もできるのだが,いかんせん送料が高い。ということで,私は国内某サイトで注文して,ダメだったら直接購入すりゃいいやと思っていたところに,発注後,約2か月を要してデリバリーされたものである。それでもって,驚いたことに私のところに届いたのは,この3人のサイン入りCDである。「なんでやねん?」と思ってしまったが,別に付加価値がついているんだから私にとっては問題はない。売るときに値段が若干安くなるだけのことである。まぁ,私の目の黒いうちは売ることはないだろうから,どうでもいいのだが(爆)。

ということで,珍しさも含めて星★★★★☆としてしまおう。それにしても,こんなアルバムがあるとはねぇ。本当に知らなかった...。と言いつつ,David Tornの新譜を私はいつになったら聞くんや?(笑)

Personnel: Tony Levin(b, stick), David Torn(g, textural events), Alan White(ds, perc)

2015年6月30日 (火)

追悼,Chris Squire

Chris_scquire

あまりにも突然の訃報である。本来であれば,本日は偶然にも同じくYesのAlan Whiteが,Tony Levin,David Tornとリリースしたアルバムの記事をアップする予定だったのだが,この訃報に接し,急きょ記事の変更である。

私は,このブログにも何度も書いてきた通り,長きに渡ってのYesのファンである。中学生の頃にハード・ロック(Deep Purple)からプログレに嗜好が移行する際,一番好きだったのがYesであった。それ以来約40年,私はYesの音楽から離れたことはなかった。もちろん,プログレの世界でいえば,King Crimsonにも目覚め,プログレに限らず,その他もろもろの音楽に接してきたが,私の中でYesの占める位置に変わりはなかったのである。そうは言いつつ,ライブにはあまり縁はなく,日本公演は横浜文化体育館でのライブを見た程度だったが,今でも在米中にMadison Square Gardenで観た"Union"8人Yesライブは記憶に残っている。

そんなYesにおいて,Chris Squireは最後まで唯一のオリジナル・メンバーとして活動を続け,実質的なリーダーとして機能していたことは間違いない。そして,Yesのコーラス・ワークを支えたのはChris Squireその人だったことも疑いのない事実である。「レコード・コレクターズ」誌の最新号で「黄金時代のイエス」と題された特集記事が掲載されているが,それは72年のライブのアーカイブ音源,"Progeny"がリリースされたことにあわせてのものであるが,その直後にこんな訃報に接すると誰が想像しただろうか。私にとっては,買いっぱなしになっている"Progeny"14枚組をちゃんと聞くためのトリガーが,この訃報になるというのは,あまりにも皮肉な事実と言わざるをえないが,ちゃんと聞いてねというChrisからのメッセージと受け取ることとしよう。

現在のYesの活動そのものには,私は思い入れはないとしても,私の音楽体験において,極めて重要な位置を占めるバンドであった。そのバンドにおいて,結成以来活動を継続してきた,バンドの屋台骨としてのChris Squireの死によって,今後のYesのあり方も大きく変化せざるをえないはずである。それぐらい,彼の死は,Yesにとってインパクトの強い事件と言わざるをえない。いずれにしても,今回の訃報に接し,改めてChris Squireに感謝の念を捧げたいと思う。

R.I.P.

2015年6月29日 (月)

冒頭から美しさが際立つ"Tokyo Adagio"は究極的素晴らしさ。

Tokyo_adagio"Tokyo Adagio" Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba(Impulse!)

これは実に素晴らしいアルバムである。冒頭から示されるこの美しい演奏を聞いて,魅惑されない人間がいるだろうかと言いたくなるような作品である。

昨年,惜しくも亡くなったCharlie Hadenの没後1年を前にリリースされた本作は,まさに彼の残したレガシーだと言ってよい。デュオ名人と言われたCharlie Hadenであるが,私にとってはKenny Barron,あるいはHampton Hawesとのデュオ作品と肩を並べるぐらい魅力的な演奏となった。

パートナーを務めたGonzalo Rubalcabaは大変なテクニシャンであり,彼の音楽を聞いていると疲れることがあるのも事実だが,ここではそのような心配は無用である。まさに,二人のミュージシャンの美学が結実した大傑作と言いたい。この演奏が東京で録音されたということを誇りに思いたい。願わくば,その場に居合わせたかったと思うのは私だけではないだろう。彼らの演奏に生で触れたオーディエンスの皆さんに,私はまじにジェラシーを感じてしまう。そんな演奏である。この演奏に多言を弄する必要など全くない。ただひたすら,この美しい音楽に触れ,素直に感動したい。星★★★★★以外には考えられない。

静寂が支配するBlue Note東京。素晴らしい。この演奏の前ではバカ騒ぎするオーディエンスは存在してはならない。そう思わせる究極的美学。これは泣ける逸品である。

Recorded Live at Blue Note東京 between March 16 and 19, 2005

Personnel: Charlie Haden(b), Gonzalo Rubalcaba(p)

«なでしこ,オーストラリア戦はほぼ完勝。

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