2008年12月 3日 (水)

最強のオンライン・バンク,ING Directが展開するカフェの拡大

Ing_direct_2 オランダのINGが米国で展開するオンライン・バンク,ING Directは2000年の開業以来,顧客数は既に700万人を越え,総資産規模は800億ドル(約8兆円である!)に近付きつつあるという信じがたい業績を残してきた。

そのING DirectがPeet's Coffee & Teeとのパートナーシップを通じて,フィジカル店舗としてING Directカフェを展開してからも随分と時間が経過したが,ここに来て新しい店舗も開けているようである。ニューヨークの58丁目と3rd Avenueの角,更にはハワイにも新しい店ができている。ミネソタ州,St. Cloudsという渋いロケーションにも店を出していて,なかなかの神出鬼没ぶりである。

私もマンハッタンの1号店である49丁目のMadison AvenueとPark Avenueの間の店には何度も行っているが,コーヒーはスタバより安くてうまいし,なかなかに居心地のいい店である。そもそも金融機関がこういうカフェを運営してしまうこと自体がなかなか考えられないが,オンライン・バンクであることゆえのネガティブなイメージを払拭するのには大きな役割を果たしてきたものと思う。前回,私が行った時はお昼時だったが,ギターの弾き語りを店内でやっていたのも懐かしい。

そもそもこのカフェを作ったのが「あまりにオファーする金利が良過ぎて,一般消費者にその存在そのものを疑われたから,フィジカルな店舗を出さざるをえなかった」のだというこれまた信じがたい話もあるが,デザイン会社Genslerによるおしゃれな内装と,同行のイメージがマッチしていて私は好きである。同行のコーポレート・カラーがオレンジなので,その色を多用しており,ややどぎつさを感じさせないわけではないが,目立つためにはこれぐらいやってもよかろう。

ここに掲載した写真はING DirectのWebサイトから拝借してきた写真だが,これがNYCの第2号店の様子である。相変わらずおしゃれな作りではないか。スタバと共同店舗を展開するぐらいしか頭に浮かばないどこかの国のどこかの銀行とはえらい違いである。次にNYCに行くチャンスがいつ訪れるかはわからないが,やっぱり気になる店ではある。

ところで,このING Direct,日本でも開業という話があったはずなのだが,一向に開業する気配なしである。理由のほどは不明であるが,日本の金融市場にもわかりやすいビジネス・モデルで新しい風を吹かせてくれると期待していただけに,私としては残念である。米国ING DirectのCEO,Arkadi Kuhlmannの著書"The Orange Code"(現在取り寄せ中)でも読んで,欲求不満の解消を図ることにしよう。先日,仕事でKuhlmannの講演を聞く機会があったのだが,やはり徹底することは重要なのだ。たぶんこの本を読めば爽快感を味わえると期待している私である。

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2008年12月 2日 (火)

Pat MethenyのWebサイトにおける記述

昨日の記事で年末年始のPat Metheny GroupのBlue Note公演で「彼らが(中略)このアルバム(註:"Pat Metheny Group")からの曲を演奏するとは思えないが,もし何かをやってくれたら,私は狂喜乱舞してしまうかもしれない。今回の来日はメンバーは変われど,同じクァルテット編成だから可能性がないわけではないので,ちょっと期待しちゃうなぁ。無理か...。」などと書いたばかりだが,MethenyのWebサイトの更新通知メールが届き,アクセスしてみると,次のような記述が...。

"they will play many of the most famous PMG classics from throughout the Group's history"

ということは,ECM時代のレパートリーも含めて演奏すると勝手に解釈してしまう私である。何をやってくれるのだろうなぁ。期待しちゃうよなぁ。最近とんと聞いていない"Phase Dance"なんかをオープニングでぶちかまされたら,私はその瞬間昇天確実であろう。う~む,楽しみである。ECM時代のアルバムもおさらいせねば。まぁ"Travels"を聞いておけばいいか。

Signature_6_4 それはさておき,今回のPat MethenyのWebサイトのデザイン変更は今イチである。フォントの選択,フォント・サイズ,あるいはサイト・デザイン全般のどれをとってみても,全くおしゃれさに欠けるし,相当"Ugly"な出来である。これだったら,以前のサイト・デザインの方がはるかにすっきりしていたように思えるのだが,皆さんどうであろうか?

尚,同サイトによれば,Methenyが使用しているLinda Manzer作のギターのレプリカ・モデルSignature 6が30本限定で発売されている。私に資金的余裕があれば欲しいなぁとも思ってしまうのだが,$32,000では無理ざんす。大体そんな高いギター弾くような腕もないしねぇ。ご参考までに写真だけでもアップしておこう。

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2008年12月 1日 (月)

懐かしのPat Metheny Groupとの初邂逅盤

Pmg "Pat Metheny Group" Pat Metheny Group(ECM)

私が初めてPat Methenyを聞いたのがこのアルバムである。もう30年近く前のことというのが信じがたいが,ECM時代のアルバムでは私が今でも聞く回数が多いのは"Travels" とこのアルバムである。ほかのアルバムが嫌いというわけではない。このアルバムが単純に好きなのである。このシンプルなジャケットのアルバムを私がどうして購入する気になったのかは全く記憶にないのだが,ある意味この超シンプルなジャケットに魅かれたというところもあったように思う。

いずれにしてもこのアルバム,何がいいって曲のクォリティが異常に高い。どれ一つとして駄曲がないというか,長年,Methenyのライブ・レパートリーを占めてきた曲が含まれている。人気曲は冒頭の"San Lorenzo"と"Phase Dance"だろうが,その他の曲もいま聞いてもよい。私はLPであればB面に収められていた曲もどれも捨て難い佳曲だと思っているし,その魅力が全く薄れることはないのである。

このアルバムのいいところは,テクノロジーに依存しない状態での「素」のPMGのよさが表れているところではないかとも思えるのだが,まだまだそんなにテクノロジーも進化していないし,Methenyその人がブレイクする以前の段階で,いい意味での手作り感が私には魅力的に響くのである。30年を経てこの瑞々しさに敬意を表して星★★★★★である。このアルバムとの出会いがなければ,私とMethenyは縁がなかったのだと思えば,偶然であろうがなんだろうが,幸福な出会いであった。

彼らが年末年始のBlue Note公演で,このアルバムからの曲を演奏するとは思えないが,もし何かをやってくれたら,私は狂喜乱舞してしまうかもしれない。今回の来日はメンバーは変われど,同じクァルテット編成だから可能性がないわけではないので,ちょっと期待しちゃうなぁ。無理か...。

Recorded in January 1978

Personnel: Pat Metheny(g), Lyle Mays(p,, key), Mark Egan(b), Dan Gottlieb(ds)

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2008年11月30日 (日)

ECMならではの組み合わせ

Solstice "Solstice" Ralph Towner(ECM)

以前,このブログでJack DeJohnetteのSpecial Editionを取り上げたときにもメンツの妙(記事はこちら)と書いたことがあるが,このアルバムもECMらしい組み合わせが楽しめる好アルバムである。そもそも私はRalph Townerのファンであるから,それだけでもOKなのだが,このアルバムはECMオールスターズと言ってもよい組み合わせであり,このメンバーならではの演奏が楽しめるから尚よい。

当時のECMは契約ミュージシャンの組み合わせをさまざまに変更することによって,レギュラー・グループとは異なるケミストリーを生み出していたと言っても過言ではないが,このアルバムもそうしたシリーズの一つと言ってよいだろうが,このアルバムが好評だったのだろう。同じメンバーで続編"Sound And Shadows"が制作されたことは珍しい事例である。しかし,それもうなずけるぐらい,ここではECMらしいサウンドが楽しめる。

相変わらず,Townerの12弦ギターの響きは美しく,Garbarekとのデュオを聞かせるクラシック・ギターでは幽玄さを醸し出している。また,Garbarekがこれだけフルートを聞かせるのも最近では例がないと言えるだろう。フロントの彼らを支えるリズムのWeber,Christensenもいかにもという伴奏ぶりで思わず嬉しくなってしまうのである。

私にとってのTownerの最高傑作は"Solo Concert"であることには間違いないが,このアルバムもプレイバック頻度がかなり高いアルバムである。ハイライトは冒頭の長尺"Oceanus"のスリリングな響きだと思うが,それだけに留まらず,全編を通じて,ECMの美学が詰まったアルバムと言うことができるだろう。星★★★★☆。やっぱりいいわ。

Recoreded in December 1974

Personnel: Ralph Towner(g, p), Jan Garbarek(ts, ss, fl), Eberhard Weber(b, cello), Jon Christensen(ds, perc)

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2008年11月29日 (土)

開店休業

海外出張のあとは国内のイベントと多忙な日々が続き,音楽を聞いている余裕もあまりなく,本日は記事をアップすることが難しそうである。

本日中にでも体力が回復すれば記事を書きたいが,今のところちょっとむずかしいかなぁ。

明日以降は通常営業に戻りたい。

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2008年11月28日 (金)

70年代Mahavishnuの最終作は...

Inner_worlds_2 "Inner Worlds" Mahavishnu Orchestra(Columbia)

このアルバムはMahavishnu Orchestraの70年代における最終作品であるが,国内ではようやく初CD化となった。Mahavishnuの場合,音数が多いのは当然なのだが,この作品は冒頭から随分と騒々しさを感じさせる作品である。とても4人編成のバンドとは思えぬ音圧ぶりである。しかし,聞き進んでいくと,どうもいつもと様子が違う。そもそも,4曲もヴォーカル曲が入っているのがこのバンドとしてはかなり異色であり,国内盤がなかなか出なかったのもそのへんが原因ではないかと想像される。

私自身はMahavishnu自体好きなバンドと言えるというか,John McLaughlinのかなりのファンだとは思っているのだが,そんな私でも彼の音楽を何でも受け入れるわけではない。インド人パーカッショニストがやたらに騒がしい"Floating Point"は酷評した(記事はこちら)ことがあるが,このアルバムも私にとってはかなり微妙(おかしな表現だ...)である。それはヴォーカル曲が成功しているとは思えないこともあるが,ここに収められた多様な音楽のどれがこのバンドの本質なのかつかみづらいという点もあるように思えてならない。例えば5曲目の"Morning Calls"は英国トラッドのような響きを聞かせるし,その次の"The Way of Pilgrim"はロック的な,あるいはJeff Beck的なアプローチのようにも思えるのである。かと思えばその次の"River of My Heart"はMcLaughlinは参加していないばかりか,このバンドらしくない甘いソウル的なバラードだし...と言った具合である。全編を通じて捉えどころがないのである。

私は多様性を否定するわけではないが,どちらかと言えばしっかり一本筋の通った一貫性のある音楽の方が好きである。よって繰り返し,多様性は必ずしも美徳ではないとこのブログにも書いてきたが,私はこのアルバムでMcLaughlinが目指そうとしたことが何だったのかがよくわからない。ということで,私はこのアルバムを聞くぐらいならほかのMahavishnuあるいはJohn McLaughlinのアルバムを聞くというのが結論の怪作と言っておこう。星★★。これは買って失敗だった。

Recorded in July and August, 1975

Personnel: John McLaughlin(g, g-synth, vo), Stu Goldberg(key), Ralph Armstrong(b, vo), Narada Michael Walden(ds, perc, key, vo)

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2008年11月27日 (木)

SSWの鑑と呼ぶべきアルバム

Bobby_charles "Bobby Charles" Bobby Charles (Bearsville)

下記のパーソネル情報を見れば,音が想像できてしまいそうなアルバムである。アメリカン・ロック/SSW好きにはこれはたまらん。このアルバムはその世界では決定的名盤として認識されているが,やはりこれだけ「歌よし,曲よし,伴奏よし」の三拍子が揃ったアルバムというのはなかなかあるものではない。記事のタイトルにも書いたとおり,シンガー・ソングライターのアルバムとしてはこれはまさに「鑑」と呼んでよいアルバムである。素晴らしい。

まぁ,これだけのメンツである。しかもプロデュースはCharles本人とThe BandのRick Dankoそれに数多くの名アルバムを制作したJohn Simonである。これで悪くなるはずはない。そして展開される適度にレイドバックした感覚。極論すれば,このアルバムを聞いていいと感じられないリスナーにはSSWの世界に深くはまり込むことは難しかろう。それぐらい私にとってはSSWのひな形となってしまったアルバムである。もちろん,SSWのアルバムにはほかにも優れたアルバムはいくらでもあるが,私の中では確実に上位に置かれるべき作品である。

やはりこういうアルバムはLPで聴く方が味わいがあるように思うが,アルバムを引っ張り出してくるのも大変なので,最近はもっぱらCDで聞いているが,媒体の違いなんて問題ではないのである。いいものはいい。最近,Bearsvilleは紙ジャケながら\1,500という結構リーズナブルな価格で国内盤が再発されたから,未聴の方には是非とも聞いて頂きたいアルバムである。もちろん,今の若い人にこの魅力がわかるかというとちょいと微妙なのだが,それでも私にとっては永遠のエヴァーグリーンなのである。星★★★★★以外の評価はありえない。最高である。私の保有するアルバムには4曲ボーナス・トラックがついているが,そんなものなしでも最高である。

Recorded in December 1971

Personnel: Bobby Charles(vo), Jim Colegrove(b), Rick Danko(b, tb), Amos Garrett(g), Levon Helm(ds), Garth Hudson(org, accor, ts), Ben Keith(pedal steel, dobro, b), Harry Lookofsky(vln), Richard Manuel(p), Buggsy Maugh(b), Geoff Muldaur(g), Billy Mundi(ds, perc), Bob Neuwirth(g), Joe Newman(tp), Mac Rebbenack(org, p, g, perc), David Sanborn(as, bs), Herman Sherzer(as), John Simon(p, tb), N.D.Smart II(ds), John Till(g)

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